2013-03-18

SamsungのGalaxy S4発表イベントが酷評されている件

そろそろ定着してきた、読者のみなさま置き去り系の、ニュースから考えたことの記事です・・・・



先日、タイムズスクエアで見たSamsungのGalaxy S4の発表イベントが、IT系情報サイトで酷評されていて、興味深いのである。
(先日の記事:『タイムズスクエアでGalaxy S4発表イベントを見る』



Is Samsung scared of being too cool?(CNET)
タイトルを直訳すると、「サムソンはかっこよくなりすぎるのが怖いの?」である。すごい皮肉。





これまた直訳すると、「見てみて:サムソンの完璧におかしいGalaxy S4の発表」である。

ふむーーーー。
確かに、かなり「言われてみれば」になっちゃうんだけど、RADIO CITYとタイムズスクエアでイベントをやるのはすごいけど、「使い方の提案」として配置したであろう劇の内容は幼稚だったんだよな。

責任者の人が
「これがGalaxy S4です!(じゃーん!)」
って、携帯をポケットから取り出した時のこと、タイムズスクエアでは、
「え・・・・?S3とどこが違うの?」
という雰囲気が蔓延し、歓声が上がるとかもなかった。
まあ、これはきっとデザインの問題。

そのあとは、劇のつまらなさに寒さも手伝ったのか、イベント中にも関わらず、だんだん人が少なくなっていった。
前の方の席が空いてきて、「椅子空いたけど、座る?」とスタッフの人に聞かれるくらい。
わたしはあの劇中の英語が100%わかったわけでもないし、Samsungが主張したかったであろう、機能の理解に集中してたので、本当に「言われてみれば」の後出しじゃんけん的感想なのであるが。
イベントの様子を見たいという方は、上記のThe Vergeのサイトに動画があるのでどうぞ。


イベントに関する、極めつけの評価はこちら。


Samsung GS4 launch: Tone-deaf and shockingly sexist(CNET)
「Tone-deaf」は「音痴」とか、「正しい判断ができない」「感覚が鈍い」みたいな意味だそうだ。
後ろの言葉も合わせて訳すと、「センスが悪すぎる、女性差別にあふれたイベント」ってかんじだろうか。


この記事のMollyさんいわく、以下のような女性の描写がこれでもか!ってくらい出てきたのが勘弁して、という感じだったそうだ。


これでもか!ってくらい例を挙げてくれてるので、勝手に番号を振って、1個ずつ改行してみた上で、いい訳かわからないけど雰囲気を書いてみた。

(1)The Brazilian woman was hot (duh).
ブラジルの女性は情熱的だった、という当たり前的な表現


(2)A bride-to-be arrives on stage with a chirpy, "check out the ring!"
もうすぐ結婚する女性が「指輪を見て!」とはしゃいでいる

(3)The Air Gestures that let you control the phone without touching it are presented as a boon to giggly women with annoying voices whose nails are wet and who don't want to put down their drinks.

Air Gesturesという携帯を触らなくても操作できる機能は、「ネイルが乾いてないし、ドリンクを置くのがめんどくさいからから携帯に触りたくなーい」とかウザい声で言っちゃうような女性のための機能

(4)The comically alcoholic one, DeeDee, then proceeds to demo how eye tracking can pause a video when you look away from the screen... as she looks away at a hunky gardener type who proceeds to take off his shirt.

酔っぱらった女性が、イケメン庭師さんがシャツをはだけさせる、というシーンを使って、視線を追って動画を停止する機能の紹介
どうだろうか。
これで女性差別的、と思っただろうか。

書いてみると、1個1個は大したことないかもしれない。だから確かに、CNETのMollyさんがおっしゃる通り、「やりすぎ、盛り込みすぎ」、なのかもしれない。
今回のイベントは、その「やりすぎ、盛り込みすぎ」で笑わせることもできなかったし、一言で表すと寒いのかも。

しかしだ。日本でよく見るような気がするんだよな。これらの表現。

(1)はちょっとえろいコピーと一緒に、年中水着のグラビアアイドルのポスターが電車にかかっているのに近い気がするし、
(2)はあれでしょ、ゼクシィ(笑)とかさ、盛り上げてるじゃん、よく。
(3)は女子スマホ(笑ってあったよねえ、とか。
(4)はさすがにすぐ思い浮かばないけど、アンアンのセックス特集とか近くない?


日本のことはともあれ、14年間、テクノロジー業界で働いているというMollyさんは、女性が少ない環境に慣れていて、とくに問題ないし満足しているけど、たまーーーに、無視しちゃいけないような出来事が起きると言っていて、今回のこのイベントは、その無視しちゃいけない出来事にあたる、としている。
最後の言葉は、「騒ぎすぎなんじゃないの?」って思う人にばっちり釘をさしているように思うのだけど、みなさん、どう感じるだろうか。

But don't mistake any of those coping skills for some kind of obliviousness to the fact that the number of booth babes hasn't declined all that much since my first MacWorld and we just keep having these same conversations and troll attacks over and over and over.

(わたし訳:初めてMacWorldイベントに参加した時から、キャンペーンガールの数は減っていない。そして、同じような女性軽視にかんする議論や、男尊女卑の人からの攻撃もずーっと続いているということは忘れちゃいけない)
ううむ、これは難しい。まとめられない。ここまで書いといてなんですが。
ある一方では、女であることを利用して仕事をしている人もいれば、その一方で、男女の差をできる限りなくして仕事をしたい、と思っている人もいるということ。
わたしは後者なので、仕事相手に女性として対応されると、ものすごーく嫌な気分になる。
しかし、昔の上司に、「お前のキャラは女だから許されてる」と言われたこともあり、どこか甘えているところはあるのかもしれない。

ほんと、働くことって、まだまだ男性社会で、身の振り方とかいちいち考えるのメンドクサイデスネーーー。
どちらの働き方も尊重できればいいんだけど、まだまだそこまで大人ではないわたしだ。

だってこの記事で「うわあ・・・・」ってなるくらいだもん。




「キラキラ」も「女子」も小学生みたいな単語の並びで恥ずかしいからやめてほしいよね!とひねくれ者のわたしなんかは思ってしまうのだが。


はー。今日は思いがけず、難しい話題に足を踏み入れてしまった。
「とにかく、世の中の価値観は色々なんだよ・・・・」
と自分に言い聞かせていたら深夜になってきたので寝ます。おやすみなさい。






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