2013-09-30

クロイスターズで中世ヨーロッパにトリップ

中世コスプレ大会の人込みをかき分けて(先日のブログ)、やっとこクロイスターズへ。

この中庭、非常にいい。ヨーロッパの修道院を彷彿とさせる…って、それをモデルに建築されたのだから当たり前なんだけど。

中庭写真もう1枚。柱のある風景好きである。
METに中世時代のものが少ないのは、ここにあるからである。ざっと見た感じだと、やはりアメリカにつながりのあるオランダ、ドイツ近辺のものが多いけど、フランスやスペインのものもそこそこあった。
いつものことながら、豊富な美術品を見ると、キリスト教の影響力の大きさを再確認させられる。ということで、素晴らしいものがたくさんあったのだけど、わたしが気に入ったものをいくつかご紹介。

このステンドグラスの柄と色がすごく好みだった。こういう柄の洋服があったら買いそう。そして柄が歩いてるとか言われそう。
Stained-Glass Window, with Grisaille Decoration (MET)

15世紀のトランプ!!この時にはすでに1から10とジャック、クイーン、キングだったらしい。
数のカードは狩りに由来するもので統一されているそうで、これは多分犬の首輪と縄である。
そういえばベルサイユのばらでも、アントワネット様が賭けトランプをしていたような。この頃から大貧民とかあったのかなあ。
Set of Fifty-Two Playing Cards (MET)

こちら教会(を再現したところ)。
黒いスピーカーがぐるりと並べられているのがわかるだろうか。
このひとつひとつのスピーカーからひとりの人が歌う讃美歌が流れていて、ホールの中に合唱となって響いているのである。すごいなあ。新しい美術館だからこそできる演出なのかもしれない。
ちなみにここの祭壇は12世紀のもので、スペインから持ってきたものらしい。どうやって集めたのか…と考えると暗い気持ちになるのでやめた。
Apse from San Martín at Fuentidueña (MET)

波型の柱はフランスからいらっしゃったらしい。おもしろい。削って作ったのだろうか。
Cloister from Saint-Guilhem-le-Désert (MET)

これまたスペインからやってきた水差し。イスラム文化の影響が感じられる絵柄だなあ。この柄もかなり好き。
Jug (MET)

同じくスペインからやってきた焼き物たち。この配色といい、絵柄といい、素晴らしい…

と、イスラムの影響を受けた焼き物に興奮していたら、さすがに同行した夫がちょっと飽きていたので、外の景色を見た。

テラスからの景色。この日はお天気も良くて、川がきれいである。

外壁に寄りかかって、ゲームボーイくらいの大きさの楽器を演奏するお姉さん。
この楽器なんて言うんだろう…ギターの高音のごとき、ちょっと寂しげな音楽が似合いそうな音だった。
あ、一応有名なユニコーンのタペストリーも載せておきます。

捕獲されてる。今みたいに機械がない時代にこんなに細かい物を織り上げたってすごいとしか言いようがない。
The Unicorn in Captivity (from the Unicorn Tapestries) (MET)

帰りにミュージアムショップを見たら、こんなものが売ってた。

………
囚われのユニコーンのクッション………部屋に合わせるの難しそうなんだけど。

帰り道、コスプレ軍団の盛り上がりは最高潮に達していたが、なんとか通り抜けて地下鉄の駅へ。

こういう凝った感じの地下鉄のサイン、珍しいよなあーと思って写真をパチリ。

入口もなんとなく中世っぽく見えるのであった。

METやMoMAに比べたらクロイスターズは空いているし、大きすぎず、気軽に一周できるところがよかった。
もう少し秋が深まったらこの周辺は紅葉がきれいらしいので、またふらりと行ってみようかなあと思っているところである。

2013-09-29

クロイスターズ…のはずが中世コスプレ大会へ迷い込む

いい加減ニューヨークで外こもり生活もいかんなあ、ということで自分に喝を入れて、クロイスターズ美術館(The Cloisters)へ行くことにした。
クロイスターズは中世の修道院をイメージした建物で、中世の展示物がたくさんあるらしい。先日読んだヤマザキマリさんのエッセイマンガのおかげで(過去記事)古いものに触れたい気分が高まっていたので、行ってみることにした。

あまり乗ったことのないAラインの地下鉄に乗る。



電車の中にこんなかんじで着飾った、というか仮装した人が多い。
ちょっと見づらいけど、上の男の子は木でできた剣を持っている。お父さんの格好もなんだか…?
あまりに近すぎて写真を撮れなかったんだけど、目の前でも、油絵の中によくある感じの白いゆったりしたローブを着たお姉さんが、ややヒップスターな彼氏(過去記事)といちゃついていた。

どこかで何かイベントがあるのかねえ、と隣の夫に話しかけると、
「きっと同じところに行くんだよ!」
と目を輝かせている。
えー、でもわたしたち行くの美術館じゃん。美術館でコスプレイベントなんてやらなくない?と話している間にも電車は北へ。
190stの駅でコスプレ軍団が大量に降りていく。「ついて行こうよ!」ときらきらしている夫に手を引っ張られ、なぜかわたしたちも電車を降りることに。本当はこの先の駅からクロイスターズへ向かうつもりだったのに…

駅は大混雑。なんか目の前にスーパーマンのマントをしている人とか、羽っぽいものをつけてる人もいる。ハロウィンにはまだ早いだろう。
ここは珍しく、エレベーターでないと地上に出られない駅なのであった。5分ほど待って、やっと地上行きのエレベーターに乗ることができた。

駅を降りて、人の波につられて歩くと、こんなイベントをやっている。

The Medieval Festival…
中世のお祭りとな…

果たして、夫の言った通り、コスプレ仮装軍団の目的地はここ、クロイスターズもあるFort Tryon Parkだったのである。
たまたま、「たまには週末に活動しよう!!」と思い立って出かけた日に限って、こういうおもしろイベントがやっているとは、運がいいというかなんというかである。

下記の公式サイトいわく、毎年1回行われているイベントだそうである。
The Medieval Festival in Fort Tryon Park

鍛冶職人的な何かかな…

素敵な歌声のお姉さん。椅子が藁である。凝ってる。

毛皮を着こなす女性たち。中世っていうより原始時代な感じもしなくもない。

川沿いの眺めがきれいな道でハープを弾くお姉さん。

さっきの子供が持ってた剣はこういうお店で買ったのだろうか。

夫いわく、この人たちはなんとかというゲームのコスプレらしい。やっぱりコスプレ大会なんじゃん!!

ビール売り場のお姉さんも民族衣装。中世かはわからないけど。

電車で見たお姉さんをまた見つけた。ちなみにベビーカーの中の子供も紫色のドレスを着ていた。


客席もある広場のような場所では、騎馬戦のトーナメント戦が繰り広げられていた。
騎馬戦って英語で「Joust」っていうんですって。別に知らなくていいよなこれ…

…という感じで、かなり本気の「中世祭り」である。

人込みに流されていたら、お目当てのクロイスターズへ到着した。

ここは中世ヨーロッパ好きにはたまらない展示物が盛りだくさん!!最高!!
…だったのであるが、ちょっとコスプレ軍団に主役を奪われた感があるので、次回のブログでまとめようと思う。

こちらの人たち、さすがに中世からの血を継いでいるからか、甲冑だったり、ドレスだったり、中世の格好が似合う似合う。本から出てきたみたいにしっくりくる。
もしわたしたちが参加するしたら御家人コスプレかね、という話になったのであった。

2013-09-25

ヤマザキマリさんがかっこいい!

ここのところ、ヤマザキマリさんのかっこよさにしびれまくっている。
ヤマザキさんは言わずと知れた『テルマエ・ロマエ』の作者である。夫がすすめてくれたこの本がまず面白かった。


これまで旅したり、暮らしたりした国のことがたくさん書いてあるだけでなく、ヤマザキさんの半生もたくさん出てくる。
その中に、さらっと、当時の彼氏だった詩人の子供を妊娠したんだけど、その人とは別れてシングルマザーとして、生活費を稼ぐためにマンガを描き始めた、という話が出てくる。

詩人…!?赤子を背負いながらイタリアからマンガ執筆…!?!?!?

現実派小説より奇なりを飛び越えて、想像を絶する経験である…いや、ほんと、すごい。言葉を失う。なんかアメリカの産休ってどうなるんだろうって不安になってるわたしの悩みとか、超些細なものに感じてくる。小物ですんません。

そんな経験をしたというのを読んでいたので、この対談のヤマザキさんの言葉は深く心に響いたのであった。ちょっと長いけど、ずどーんときた言葉を抜粋したい。

 とりマリの「当事者対談」
作者の「最後の味方」は誰なのだろう 作り手を蚊帳の外に追い出さないために(日経ビジネスオンライン)
自分が言うのもおかしいですけど、『テルマエ・ロマエ』というマンガは、誰にでも描けた漫画ではない。日本から遠く離れた海外で、お風呂に入れない生活を何十年も強いられながら、ヨーロッパや中東などの古代ローマ遺跡のある地域に実際に暮らしてきた、そんな諸々の素材があったから、描けた話なのだと感じています。
(中略)理詰めで考えているその背景には、シリアに暮らしながら、レバノン、ヨルダンといった中東の遺跡を見て回って、あんな砂漠の真っ只中にローマ人の風呂遺跡があったと驚愕した私がいる。そこまで風呂に固執したローマ人の風呂欲っていうのが一体何なのか、とか。ほかの人にとっては大して気になるような事ではなくても、なんせ私はお風呂に渇望しているわけですから。よってそれについてはどれだけ考えたことか。
わたしはこの部分を「自分の経験してきたことから得た着想を考え抜いて作品を作り上げた」と読み取った。
人のアイディアとか、残すものであったり、「作品」や「成果」と呼ばれたりするものって、それまでの経験の蓄積の上に、自分の考えたことが合わさって、成り立つものである。
もしかしたら、その経験と考えたことから得られたものを、どういう風に調理して仕事にするか、仕事をするか、ということが上手な人が一流、もしくはプロと呼ばれるのかもしれない。マンガ家みたいなアーティストだけでなくて、研究者の人や企業や組織で働いている人とかも当てはまるだろう。「気が利く」のひとことで片づけられてしまうことが多いけど、ものすごく適格に早く仕事を終わらせてくれる事務職の人や、専業主婦(夫)の仕事もそうだ。
経験だけだと昔話をするだけの人になっちゃいそうだし、考えだけだと頭でっかちになってしまいそうなので、両方ある姿がかっこいいなあと思うのである。

わたしは、「アメリカ来てよかったのかなー」とか、下手すると「この仕事しててよかったのかなー」とか、未だに考えてしまうことがある。しかし、自分が経験したことは、自分の生み出すものや、今後のいろんな出来事に対する判断基準の基盤になってくれるのかもしれない。
だから、何か新しくておもしろそうなことが登場したときは、思い切って飛び込むことは今後も続けていってもいいのかなと思った。まったく戦略的でもなく、効率的でもなさそうな、浮き沈みの激しいどきどきする人生になりそうではあるけど…
何でも思い通りにいって何が楽しいよ
俺が楽しいのは、俺の頭ん中よりスゲーことが起こった時だよ
ですよねーーーー!!
…ということで、まったく違うジャンルだけど、同じように最近ずどーんと来たマンガをもうひとつ。

ジャイアントキリング!
以前読んだ、『地方にこもる若者たち』に紹介されてて気になったので読み始めたんだけど、おもしろすぎて止まらなかった…(過去記事『今、日本の地方都市がアツイ』)
登場人物がそれぞれ苦悩しながらも成長していく姿だったり、周囲の人たちがどんどんつながっていく様子だったりがテンポよく描かれているところや、変な根性論ではなくて「楽しんで、考えて、結果を出すこと」が根底にあるのがとてもよい。
その昔、スラムダンクにはまった人には超おすすめ。ネットに出ている名言集だけ読むとちょっとなんか暑苦しくて魅力半減なので、ぜひ1巻だけでもお試しあれ。
…え?わたし?最新巻(28巻)まで読んでますよ。

本当に電子書籍って、ITは人々を豊かにするといういい実例だと思う。ITでつながる世界、バンザイ!

2013-09-22

ブルックリンのビール醸造所へ行ってみた

ニューヨークはすっかり秋めいてきた。最低気温が10度という日もあり、朝晩はニットのカーディガンやトレンチコートがちょうどよい。

…のだけど、まだノースリーブのワンピースを生足、ビーチサンダルで着こなしている女性がいる光景は、寒さの感じ方もいろいろなのねーと感じさせる人種のるつぼである。

ともあれ、暑すぎた夏をやっと越えて、やっとお散歩が楽しい秋である。ちょうど日本から知人夫婦が遊びに来てくれたので、ブルックリンのビール醸造所へ行ってみることにした。
その名もBrooklyn Brewry。そのまんまである。

こちら、ビールが飲めるだけでなく、無料のツアーもあるらしい。
案の定入口でIDを確認される。Photo IDを持っていないわたしは、夫に「She is my wife」をまたやってもらったのだった。(過去記事『SSN+労働許可証+仕事を手に入れた!』)
みなさんお忘れなく。


入口に並ぶビールタンク。
無料ツアーは1時間おきに行われているそうで、入口付近で待つように促される。

発酵させる部屋を通って、ボトリングをする部屋へ。
この場所で、上の写真の店員さんが、アメリカのビール市場やこの醸造所の歴史を説明してくれた。共同設立者のひとりが、サウジアラビア赴任中にお店でお酒が買えなくて、自分でビールを作り始めたこと、ニューヨークに戻ってきてもうひとりの共同設立者となった男性と意気投合して、会社を立ち上げたこと。ロゴのデザイナーの人の話、などなど。

この醸造所では、お水はニューヨークの水道水を使っているそうだ。ニューヨークの水は軟水で普通に飲めるからねえ。

説明の中で大麦が回されたので試食。だいたいみんな1粒か2粒のところ、5粒くらい食べてしまった。香ばしくてあられっぽくておいしい。食べ過ぎと言われる始末である。
全員に大麦が行きわたったあたりで説明は終了して解散に。ツアーと言うほどぐるりと一周というわけではなかった。

醸造所にはもちろんビールが飲める場所がある。トークンを受付で買うのだが、1枚5ドル、5枚で20ドルである。

ビールの種類は10種類くらいだろうか。ビールによっては複数枚トークンが必要だそうだ。

 わたしはそんなにお酒が飲めないので、アルコール度数3%ちょっとの『Oishi』というビールを頼んでみた。
これがなかなか、フルーティーというか、柑橘類の風味も感じるくらい、さっぱりとした酸味があって、そんなに強すぎず、炭酸飲料のようにごくごく飲めた。
奥にいる一緒にいった人たちは8%!!とかある強めのビールを飲んでいた。一口もらったけど、それぞれ味が全然違っておいしいーーーー。わたし以外の3人はお酒大好き、ビール愛してる、という人たちなのだけど、それぞれに楽しめているようであった。

だれかがテーブルに置いていったビール一覧。ビールの上にマークがしてある。
秋限定のオクトーバーフェストなるビールもあったが、醸造所では売り切れだった。近くの食料品屋さんのケースは並んでいたので、知人夫婦がお土産に求めていた。

中では食べ物を提供している感じはなかった。すぐ外にピザ屋さんがあったので、買ってきている人がいたし、お店側もそれを推奨しているようだ。

ちなみにわたしたちは、ちょっと遠いけど醸造所へ行く前にお気に入りのアメリカンカフェ、『Pies 'n' Thighs』で腹ごしらえをしていったので、ちょうどよかったかも。(過去記事『ニューヨークの吉祥寺・ウィリアムズバーグ探検』)

巨大ビスケットに超巨大チキンカツサンド(ハニーチリソース)、飲み放題のコーヒー。うふふ。


ちょうどよくないだろう。食べすぎだろう…

天高く馬…ならずわたし肥ゆる秋の到来を感じさせる週末であった。

2013-09-14

結婚式をやらない理由を書き残す

一時帰国中の弟の結婚式は、和風でゴージャスな場所で行われた。きらびやかなその会場は、老舗というか古くからある場所で、見学している人も多いし、人気のようだった。
わたしは結婚式をやってないので、家族の結婚式は初めてだった。弟だからなのか、わたし自身のキャラなのか、感動したというよりはどこかこそばゆい感じ。奥さんもそんなに泣かず、いつも通りにこにこしていたような気がする。

前述の通り、わたしは結婚式をやっていない。友達に「弟の結婚式に出たら、自分の結婚式をやりたくなるかもねえ」と言われていたのであるが、結局式の後にもやりたいという気持ちになることはなかった。
今日は未来のわたしが「なんでわたし結婚式やらなかったんだろ?」と考えたときに現在の気持ちを思い出せるように、結婚2年経過時点での自分の気持ちを書き残しておきたい。
え、そんなことブログに書かなくてもいいじゃん?って?ほぼ日手帳もらったけど来年からなので、自分メモをインターネット上に残すことをお許しくだせえ。
なお、このブログは結婚式をやりたい!と思っている人や、やった人を批判するものでは決してないことを念のためお断りしておきたい。

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(1)お金と時間がもったいないと思ってしまう
いわゆる日本的な「ふつう」の結婚式をやろうとすると、一時的であっても100万円単位のお金が出て行く。ご祝儀でプラマイどのくらい、という話はゼクシィでも経験者間でもいろいろ述べられているし、その人の資産状況にもよるとは思うのであるが、わたしはたとえ回収できるとしても、せっかくためてきた定期預金とかもろもろからその一瞬のために100万円単位のお金を出すってなんだかもったいなく感じてしまう(利息とか、解約手数料とか)。ケチである。
普通預金だけ、すぐに使えるお金だけで数百万円お持ちの人もいるだろうし、必要資金と考えている人は「もったいない」とは思わないだろうから、これは完璧に趣味の問題である。
しかしながら、かかるお金をめっちゃ節約した結婚式がなんとなく貧相に感じられるのも事実である。
ちょっと話はそれるけど、アメリカの結婚式の平均コストは25,656ドル(日本円で約256万円)だそうだ。

Wedding Cost Search(Cost of Wedding)
On average, US couples spend $25,656 for their wedding. However, the majority of couples spend between $19,242 and $32,070. This does not include cost for a honeymoon. 
あんまり日本と変わらなそうな気がする。
時間ももったいなく感じてしまう。直前に徹夜して準備とはよく聞くが、毎日たっぷり寝ることと結婚式のメリットを天秤にかけると、寝ることに軍配が上がるのであった…

(2)儀式がいろんな意味で恥ずかしい
親や家族への手紙とか、友人ましてや仕事つながりの人の前で読みたくない。
ヴァージンロードをお父さんと腕を組んで歩くとかも感動よりこっぱずかしさが勝って、想像するだけで苦笑してしまう。さらに神様に誓うのも、わたし無宗教だしなーという違和感もある。人前式?結婚証明書?いや、婚姻届出してるしなー。
「ドレス着たいと思わないのー?」とも言われるのだけど、今のところ全然着たいという気持ちにならないのである。白無垢とか着物はちょっと興味があるけど、写真だけでもいいかなー程度の興味である。そして「写真だけ」も実行していない、というのはめんどくささが勝っている証拠である。

(3)結婚にあたり、結婚式がそんなに重要だと思わない
つまるところはこれなのだろうか。幸か不幸か、わたしの両親も夫も結婚式がそんなに重要だと思っていないし、わたし側にあれこれ言ってくる親戚は皆無なので、やらなきゃというプレッシャーはかからない。
親孝行のためというのもピンとこない。しかしちょっと申し訳ないような気持ちにもなったので、父に、「結婚式をすることは親孝行なのかなー?」と聞いたら「結婚式をやることとか、その中で手紙を読むっていうのは親孝行だと思わないし、別にしなくてもいいんじゃない」という意見だった。さすがわたしの親というか、非常に現実的かつ合理的である。
「周りがやっているから…」というのはわたしにとってはあまり大した理由にもならないし、絶対やらなきゃいけないという気持ちにもならないのであった。わたしは結婚式がやりたくて結婚したわけじゃないしなー。

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ここまでやらない&やりたくない理由を書いてきたけれど、確固たる強い意思みたいなものでは全然なく、「なんでやらなきゃいけないのかな?」という漠然とした疑問に自分で答えが見つけられないからである
ついでに言うと、結婚して名字が変わる、というのにも同じようなスタンスなので、のらりくらりと夫婦別姓にチャレンジしている。(過去記事『ゆるやかな夫婦別姓大賛成!』)

ただ、夫のお母さんが「式を見せてほしい」と言っているのはちょっと気にならなくもない。親としてなのか、女性としてなのかはわからないけど、彼女が結婚式にあこがれているような発言は度々見られる。彼女の結婚式の時の写真を見せられたり、田舎のおしゃれなレストランに連れて行ってもらって、「こういうところで式をやるのもいいんじゃない?」と言われたりしたし。
うーん、悩ましいけど、違う形で親孝行していくので許してもらいたいなーと考えている。と言いながら息子を連れてアメリカに転勤したりしてるわけだが。「嫁失格」とは実母によく言われる…

最後に念のためもう一度。最初にも書いた通り、これは結婚式をやりたいという人ややった人を批判するものではない。むしろわたしの価値観(というほど確固たるものでもないけど)を批判する人が多いと思う。
女性の友人知人は「結婚式やってよかった!」って言ってる人ばかりだし、きっとやった人にしか見えない景色もあるはずである。…ので、やりたい人はこういう意味不明で主張にまでなっていないちぐはぐな考えに耳を貸さずにぜひ素敵な結婚式を挙げてほしい。
逆にちょっとでも疑問を感じる人は、周囲が何を言おうと、思おうと、無理しなくてもいいんじゃないかな。そういう気分になったときにやればいい。そのくらいの選択が許されるのが「現代社会」だとわたしは信じている。

2013-09-12

東京でLUSH SPAへ行ってみた!!体験記

一時帰国中、日本を目一杯楽しもう!という取り組みの一環で、行ってきました。LUSH SPA

LUSHはイギリス生まれの自然派の石鹸や化粧品を扱うお店で、お店の前を通ると独特の花やバニラやもろもろが混ざり合った甘い香りが漂っているので、男性のみなさんでも見かけたことがあるかもしれない。わたしは香りとか製品の品質とかが好きなこともあるが、だいたいどの国でも手に入れられるという利便性もあって、LUSHの製品を好んで使っている。
本日はこれまたこれまでにない美容系情報かつニューヨークブログのくせに東京の話じゃん!ということで多数の人を置き去りにすることを覚悟で、憧れのスパの体験記をお送りしたい。

スパは代官山と有楽町にあるのだけど、ここはやはり一号店である代官山へ!選んだメニューは『グッドアワー』である。
まずはお店で簡単なアンケートのようなものに答える。気になる部分とか、アレルギーとか、そんな感じの項目。「なんでこのメニューにしたんですか?」とも聞かれた。「心は元気なので、体の疲れが一番取れそうなのを選びました!」と回答。実際疲れが蓄積して風邪ひいてたし。

このメニュー、グッドアワーは海賊船に乗り込んだという設定で音楽に乗ってマッサージが行われるらしい。使うLUSH商品は、以下の3つ。

・マッサージバー1つ
こちらにある、『こころ』、『マジックマッスル』、『花』、『海賊スパイスマッサージバー』の4種類(多分)から1つを選ぶ。70分のマッサージで1個まるまる使いきると聞いて、LUSH大好きな妹と一緒に興奮。

海賊スパイスマッサージバーはスパ用に開発されたそうなので、それにしてみた。ジンジャーの香りが心地よい。

・バスボム『RUSH
海っぽい香りがして、大量の海藻が出るこのバスボム。

なんと、スパ中の香りのためだけに使うらしい!!そんな贅沢が許されるんですか!!

・シャワージェリー『ウーッシュ! シャワージェリー
これはスパ用に泡立たないように改良したジェリーを凍らせて、背中に乗せるらしい。
「サウナに入ったあと、水風呂に入るようなものですよー」とのこと。血行を良くする効果があるそうだ。わくわく…!

ということで、コースの説明が終わって、2Fにあるスパへ。

入口をくぐると、ダイニングキッチンのような場所。ここで担当するセラピストさんとさらに細かいカウンセリング。マッサージの強さや、くすぐったい場所の指定などなど。
オーガニックのライム水を出してくれた。暑かったし喉が渇いてたのでおいしい…(多分こういう食いしん坊欲を満たすためのものではない)

このドアの向こうが実際にマッサージを受ける部屋である。こういうドアが3つくらいあった気がする。

部屋の中に入ったら、セラピストさんが先ほどのバスボムを水に溶かし始めたものをドライアイスの上に注入!!
騒いでいたら、「写真とかご自由に撮っていただいて大丈夫ですよ」と優しいお言葉。ええ、撮りました、撮りましたとも。

紅白歌合戦のような演出!!
もくもくする煙からはほのかな海の香りが伝わってくるー。はーーー。贅沢。

お部屋の中にはこんな小瓶がいっぱい。気になる。が、今回のメニューでは使わなかった。(と思う)

服を脱いでタオルにくるまり、ついにマッサージへ!!海賊船イメージの勇ましいBGMを後ろに、心地よい強さのマッサージが繰り広げられていくーーーー。
このBGM、普通のマッサージ屋さんで流れているようなクラシックやヒーリングミュージックとは違うんだけど、なんだか癒される。マッサージとの一体感があって、別世界にいるような感じがするからか、眠ったかのようなリラックス効果。
肩と首のあたりを特に念入りにやっていただいたので、終わった後にはかなりすっきり。ニューヨークの中華街のごっついマッサージに慣れたわたしだけど、こういう凝った音楽や香りの中で受けるマッサージはまた違ったよさがあるなあ。

トリートメントが終わったあとは夢心地。ホットタオルを出してくれたけれど、マッサージバーの香りとうるおいがもったいないのであんまり拭き取らなかった。
で、終わった後、身支度をする鏡台がなかなかどうしてまたすごいのである…!

LUSH製品使い放題ですよーーーー!!!

ちなみにクリームには、あのお高い『シャングリ・ラ』も!!高いから1回しか使ったことがないんだけど、やっぱりイイ…

洗面台の方にもソリッドパフュームとか、ボディースプレーとかたくさん。ひいい。

身支度を終えると、紅茶とクッキーを出してくれた。クッキーは昔海賊船に載せられていたものを再現したとのこと。ショートブレッドっぽくておいしい。(名前忘れてしまいました…)

紅茶にはよかったらラムをちょっと入れて飲んでください、と小瓶を出される。香りがたまらんーー。
この辺が凝ってましたねーというフィードバックや、生活の中でどういうことをすればいいか、どういうLUSH製品がおすすめかという話をして、おしまい。

全部でだいたい2時間半、すごく贅沢な時間を過ごしてしまった。担当してくださった方、ありがとうございましたーー!

しかし、LUSH好きな人でも意外とこのスパは知らないんですよーというのは担当者の方の弁。LUSH好き、マッサージ好きな人はぜひ!!今回、妹がわたしにプレゼントしてくれたんだけど、すごく特別感があるので、プレゼントにもいいと思う。

ちなみにニューヨークにもスパができるという噂があるようだ。この冬に!

Lush Spas Are Coming to the U.S. (Glamour)

確かにアメリカのLUSH製品は全部バンクーバー製だけど、バンクーバーベースじゃない…とつっこんでおこう。
アメリカのLUSH SPA、どんなもんなんだろなー。できたら1回試したいものである。