2013-09-14

結婚式をやらない理由を書き残す

一時帰国中の弟の結婚式は、和風でゴージャスな場所で行われた。きらびやかなその会場は、老舗というか古くからある場所で、見学している人も多いし、人気のようだった。
わたしは結婚式をやってないので、家族の結婚式は初めてだった。弟だからなのか、わたし自身のキャラなのか、感動したというよりはどこかこそばゆい感じ。奥さんもそんなに泣かず、いつも通りにこにこしていたような気がする。

前述の通り、わたしは結婚式をやっていない。友達に「弟の結婚式に出たら、自分の結婚式をやりたくなるかもねえ」と言われていたのであるが、結局式の後にもやりたいという気持ちになることはなかった。
今日は未来のわたしが「なんでわたし結婚式やらなかったんだろ?」と考えたときに現在の気持ちを思い出せるように、結婚2年経過時点での自分の気持ちを書き残しておきたい。
え、そんなことブログに書かなくてもいいじゃん?って?ほぼ日手帳もらったけど来年からなので、自分メモをインターネット上に残すことをお許しくだせえ。
なお、このブログは結婚式をやりたい!と思っている人や、やった人を批判するものでは決してないことを念のためお断りしておきたい。

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(1)お金と時間がもったいないと思ってしまう
いわゆる日本的な「ふつう」の結婚式をやろうとすると、一時的であっても100万円単位のお金が出て行く。ご祝儀でプラマイどのくらい、という話はゼクシィでも経験者間でもいろいろ述べられているし、その人の資産状況にもよるとは思うのであるが、わたしはたとえ回収できるとしても、せっかくためてきた定期預金とかもろもろからその一瞬のために100万円単位のお金を出すってなんだかもったいなく感じてしまう(利息とか、解約手数料とか)。ケチである。
普通預金だけ、すぐに使えるお金だけで数百万円お持ちの人もいるだろうし、必要資金と考えている人は「もったいない」とは思わないだろうから、これは完璧に趣味の問題である。
しかしながら、かかるお金をめっちゃ節約した結婚式がなんとなく貧相に感じられるのも事実である。
ちょっと話はそれるけど、アメリカの結婚式の平均コストは25,656ドル(日本円で約256万円)だそうだ。

Wedding Cost Search(Cost of Wedding)
On average, US couples spend $25,656 for their wedding. However, the majority of couples spend between $19,242 and $32,070. This does not include cost for a honeymoon. 
あんまり日本と変わらなそうな気がする。
時間ももったいなく感じてしまう。直前に徹夜して準備とはよく聞くが、毎日たっぷり寝ることと結婚式のメリットを天秤にかけると、寝ることに軍配が上がるのであった…

(2)儀式がいろんな意味で恥ずかしい
親や家族への手紙とか、友人ましてや仕事つながりの人の前で読みたくない。
ヴァージンロードをお父さんと腕を組んで歩くとかも感動よりこっぱずかしさが勝って、想像するだけで苦笑してしまう。さらに神様に誓うのも、わたし無宗教だしなーという違和感もある。人前式?結婚証明書?いや、婚姻届出してるしなー。
「ドレス着たいと思わないのー?」とも言われるのだけど、今のところ全然着たいという気持ちにならないのである。白無垢とか着物はちょっと興味があるけど、写真だけでもいいかなー程度の興味である。そして「写真だけ」も実行していない、というのはめんどくささが勝っている証拠である。

(3)結婚にあたり、結婚式がそんなに重要だと思わない
つまるところはこれなのだろうか。幸か不幸か、わたしの両親も夫も結婚式がそんなに重要だと思っていないし、わたし側にあれこれ言ってくる親戚は皆無なので、やらなきゃというプレッシャーはかからない。
親孝行のためというのもピンとこない。しかしちょっと申し訳ないような気持ちにもなったので、父に、「結婚式をすることは親孝行なのかなー?」と聞いたら「結婚式をやることとか、その中で手紙を読むっていうのは親孝行だと思わないし、別にしなくてもいいんじゃない」という意見だった。さすがわたしの親というか、非常に現実的かつ合理的である。
「周りがやっているから…」というのはわたしにとってはあまり大した理由にもならないし、絶対やらなきゃいけないという気持ちにもならないのであった。わたしは結婚式がやりたくて結婚したわけじゃないしなー。

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ここまでやらない&やりたくない理由を書いてきたけれど、確固たる強い意思みたいなものでは全然なく、「なんでやらなきゃいけないのかな?」という漠然とした疑問に自分で答えが見つけられないからである
ついでに言うと、結婚して名字が変わる、というのにも同じようなスタンスなので、のらりくらりと夫婦別姓にチャレンジしている。(過去記事『ゆるやかな夫婦別姓大賛成!』)

ただ、夫のお母さんが「式を見せてほしい」と言っているのはちょっと気にならなくもない。親としてなのか、女性としてなのかはわからないけど、彼女が結婚式にあこがれているような発言は度々見られる。彼女の結婚式の時の写真を見せられたり、田舎のおしゃれなレストランに連れて行ってもらって、「こういうところで式をやるのもいいんじゃない?」と言われたりしたし。
うーん、悩ましいけど、違う形で親孝行していくので許してもらいたいなーと考えている。と言いながら息子を連れてアメリカに転勤したりしてるわけだが。「嫁失格」とは実母によく言われる…

最後に念のためもう一度。最初にも書いた通り、これは結婚式をやりたいという人ややった人を批判するものではない。むしろわたしの価値観(というほど確固たるものでもないけど)を批判する人が多いと思う。
女性の友人知人は「結婚式やってよかった!」って言ってる人ばかりだし、きっとやった人にしか見えない景色もあるはずである。…ので、やりたい人はこういう意味不明で主張にまでなっていないちぐはぐな考えに耳を貸さずにぜひ素敵な結婚式を挙げてほしい。
逆にちょっとでも疑問を感じる人は、周囲が何を言おうと、思おうと、無理しなくてもいいんじゃないかな。そういう気分になったときにやればいい。そのくらいの選択が許されるのが「現代社会」だとわたしは信じている。

2 件のコメント:

  1. こんにちは、バンクーバーのおがたです。
    驚くほど同じ理由で、僕たちも結婚式を挙げませんでした。
    正確には、挙げようとしたんだけど途中で(というか開始早々に)めんどくさくなり、そこまでしてやるものではない、という結論になりました。
    かわりに、趣味である旅行を豪華にしようということで新婚旅行は派手に散財しましたがw
    色々と考え方というか行動が似ていて面白いなあと思った次第。
    ついでに申し上げれば、この春に実妹がやはり有名なところで結婚式を挙げて、うささんと似たような感想を持ちましたことを併せてお伝えいたしますw

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    1. おがたさん、こんにちはー!
      まずは妹さんご結婚おめでとうございます。結婚式といい、夫を連れての妻の赴任といい、いろいろすごいシンクロ率ですねえ。
      ちなみい我が家も新婚旅行はヨーロッパ6カ国をぐるっと回って、今思えば散財でした!

      考え方は人それぞれだから、といいつつ、「やらないのはおかしいんじゃない」っていう見方をしてくる人もいるので、これからも個人主義を盾に自分が納得できないことはのらりくらりとかわしていきたいと思います(笑)

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