2013-05-30

世界のフラットさを情報伝達手段から考える

先日書いたこちらの記事、特にミレニアル世代の方たちや、その世代を応援したいという方たちに読んでいただいて、うれしいフィードバックもたくさんいただいた。

過去エントリー:「オレがオレが」なミレニアル世代が世界を救う?


「ああ、こういう経験ある!」だったり、「スマホ洗濯機の例がすごくよくわかる」というようなミレニアル世代の普段は隠されていた心の叫びだったり、少し上の世代の方からはこんなコメントも。





Tweet_3

おそらく、FacebookやTumblrを初めとする、アメリカでその影響力が認められているIT系スタートアップ(=ベンチャー企業のこと)はミレニアル世代が経営しているものが多いので、「最初は何をやっているかわからないけど、無視できない大事な存在」と捉えられているんだろうなあ。


さて、冒頭のミレニアル世代の記事の中にも転載したのだけど、TIMEのあの記事が言う、
「ミレニアル世代の世界は平等(Their world is so flat that they have no leaders)」
について、なんでなんだろう?と考えていた結果、

「情報伝達手段が平等で、誰もが発信源になれるし、誰もが有益なフィードバックを返す存在になれるからじゃない?」


という仮説に行きつき、こんなエントリーを書いてみることにした。


今日のエントリーでは、「情報伝達」の手段を、

A. 情報の宛先の数→ユニキャストか、ブロードキャストか?
B. 情報の媒体→紙か、データか?


のふたつで分割してみようと思う。
思考実験なので、「町の掲示板みたいのはどうなんだ」というツッコミは勘弁してくだせえ。


ちなみに、ユニキャスト、ブロードキャスト、というのは、インターネット関連の技術でよく使われる言葉で、

ユニキャスト:1対1の通信
ブロードキャスト:1対複数の通信


のことを指す。この辺の言葉がどのくらい一般的なのかわからないので念のため解説。
(中学くらいからどっぷり情報系理系女なのでわからないのである・・・・)


ということで、このふたつの要素で情報伝達手段を分けてみると、こうなる。

4

それでは、ひとつずつ見ていきたい。


(1)ユニキャスト+紙

要は手紙。はるか昔、聖徳太子が使った手法で、今でも残っている。
あと、印刷技術が広まる前の詩や物語は、みんな書き写していたんだよねえ。源氏物語とか。
この方法、何よりも時間がかかる。紙の紛失を恐れて書き写すのも大変だし、書き写す人が間違える可能性もなきにしもあらず、とにかく信頼性も低い。パケット再送とかできないし。
しかし、1対1で、基本的に相手の立場や自分の立場を考えて、特化したメッセージを伝えることができるので、「気持ちが伝わる」というのはいまだに特徴として挙げられるのかもしれない。
あえて図を描くとこんなかんじ。
Photo_3
上が聖徳太子バージョン、下が源氏物語バージョン。
年賀状がここに入るかはちょっと微妙だけど、ひとりひとりに手書きメッセージを入れていたら入れてもいいとしよう!


(2)ブロードキャスト+紙

新聞とか正党機関紙、雑誌。
フランス革命のときにばらまかれた、マリーアントワネットを中傷するビラ(こんな感じ)なんかもこれに入る。(何を隠そうわたしはベルばらファン)
手紙よりは情報が伝搬する範囲が広いので、自分の考えをたくさんのひとに伝えたいとき、仲間を作りたいときに有効。本とか同人誌もここに入る。

Slide2

図はこんなかんじ。
何より紙でブロードキャストするのには昔は版画、今でも大きな印刷機がないといけないので、お金がかかる。
印刷そのものにもやっぱり時間がかかるし、印刷後は記載を修正のが大変なので、印刷するまえに推敲を重ねる時間も必要で、時間もかかる。
さらに、情報の受け手側は、「この記事なんかおかしくない?」と思っても伝える手段が投書とかで、ちょっとハードルが高い。

この方式は、行きわたる情報の範囲は広いんだけど、「情報の受け手どうしでの情報交換があまりない」という点も挙げられる。
もちろん、「ねえねえ、あのアントワネットの悪口読んだ?」というのを噂することもできるけど、基本的には情報の受け手は受け手であって、もしかしたらアントワネット様の大ファンかもしれない人に「悪口見た?」とか言うのは危険だし・・・・
ちょっと例が極端かつ趣味に走りすぎたかもしれない。


(3)ユニキャスト+データ

電話とかFAX、電報とかがここに入る。
媒介するものが紙の時と違うのは、即時性と双方向性。伝えたいことをすぐ伝えられて、さらに相手のレスポンスをすぐに得られる。

Photo_4


ちゃんと相手に伝わった、ということがすぐに確認できるので、緊急の連絡には非常に向いている。
こういうちゃんとした(?)情報の伝搬だけじゃなくって、自分のぱらぱらとしたまとまりのない感情を伝えるのにも向いているといえる。ああ、昔、長電話とかしたなあという気持ちである。
ただし、電話代は特に国際電話とかになっちゃうと高いし、時差も気になる。
また、当たり前だけど、連絡網とか言いつつ5人に電話しろ、っていうのは大変だし、相手が超忙しいのに電話をずーっと鳴らし続けたら嫌われるかもしれない。


(4)ブロードキャスト+データ

ブロードキャストと言えばまずはテレビ、そして最近(でもないけど)ならインターネット。
大勢でやる電話会議もこれに入る。


アントワネット様の風刺画のように、同じテレビを持っている人もでも、誰が何を見ているかはよくわからないし、どんな感想を持っているかも基本的にはクローズド。
そのため、影響度を測る物差しとして、視聴率というサンプリング調査が行われている。(共通言語のように「月9見た~?」という会話を繰り広げるグループに一瞬足を突っ込んだことがありましたがそれはさておき)
数字だけじゃねえ、ということでテレビ局側ももっと細かいフィードバックがほしくて、アンケートとかしているのかもしれない。
さらに(2)の新聞とかに近い部分として、たとえば
「納豆がダイエットにいいって嘘っぽくない・・・・?」
と思っても、それを確認するにはテレビ局に電話しなきゃいけなくて、それですらめんどくさいのに、きっとつながったらつながったで、
「視聴者の皆様の貴重なご意見として承ります」
とかマニュアル通りの対応を受けるのだろう、想像だけど。だから、放送内容を検証する社内組織や団体がいる・・・・のだと思う。


しかし、我らがミレニアル世代の味方のインターネットさんはここがちょっと違う。




Photo_5
まず、誰かがネタ(と書いたけど、記事でも自分の考えでもなんでもいい)をオレンジ矢印の方向に投下したとしよう。
そしたら、それがフォローしている人の目にとまる。上の図だと、その人をフォローしている人は1人しかいないけど、そのたったひとりの人が、その情報を自分のフォロワーに流して、さらにそのフォロワーが自分のフォロワーに流して・・・・とどんどんシェアされていく。
さらに、そのネタを受けた人は、赤い矢印のように自分の考えをいろんなところで表明し始める。
これについてはどう思う、こう思う・・・・各自のSNS上の設定にもよるけど、基本的には個人の意見は可視化されていて、広く見ることができる。
これらのいろんなところで発生したフィードバックを、ネタの発信者はすぐに手にいれられる。


そして、インターネットに接続できる端末を持っていて、インターネット接続料金を払ってさえいれば(無料Wi-FiでもOK!)、だれでもネタの発信元になれる。
もちろん、受けるフィードバックはすべてが友好的なものではないだろうし、時にはめんどくさいと思うこともあるけれど、双方向+速い+広い影響範囲のコンボ!!
さらに、ネタはもちろん玉石混交で、いいものもあれば嘘もあるので、ノイズから必要な情報を得るという力を養う必要がある。

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ここまで書いてみて気づいたのだけど、友達とのおしゃべりとか、深い議論とかは(1)か(3)の方法がいいような気がする。もしくはクローズドな(4)。
最近、SNS疲れと言われているのって、(1)か(3)の方法で解消すればいいコミュニケーションを、オープンな(4)の方法で解消しようとして失敗しているのではないだろうか・・・・

ともあれ、(4)は広くフィードバックがもらえることに大きなメリットがあるのだなあ、ということを再確認。ということで、Twitterの非公開設定は今日でやめてみた。
この辺についての考察は今後していきたいと思う。

相変わらずニューヨークあんまり関係ないエントリーが多くてすみません・・・・




2013-05-28

ホットドリンクをストローで飲んでいる人たち(美意識高め)

ニューヨークに来て以来、ずーーーーーーっと謎だったことがある。

それは、

ホットドリンクをストローで飲んでいる人がやたらいる

ことである。

最初は冷たい飲み物なのかな?と思ったのだけど、最初に見かけたのは真冬の街角、どう考えてもホットドリンクである。
ダンキンドーナツの大きな紙カップからもにょきっ、スタバの見慣れた白い紙コップからもにょきっとストローが伸びている。


・・・・・・・・意味わかんない。
絶対暑いしやけどするでしょ!


そして先日、5月とは思えないくらい寒いある日、やっとこの謎が解明した。
ネイティブの子と街を歩いていた時、やっぱりスタバの白い紙コップのプラスチックの蓋にさした緑のストローからホットドリンクを飲みながら、「freezing!!!」と体を震わせているお姉さんを見かけた。
「寒い!」と言いながら冷たい飲み物を飲んでいたらただの変人である。


「あれさ、あったかい飲み物だよね?なんでストローで飲んでるの?やけどしそうじゃない?」
と聞いたところ、ネイティブ子はああ、となんともない様子で答えたのであった。

「ストローで飲むと、歯にステインがつきにくいんですって」

!!!!

まじでか!!
でもやけどするよね・・・・?と聞いたところ、「するでしょうねー、あははーー」とのこと。

アメリカ人よ、喉にやけどをしようとも、歯が大事なのですか・・・・・・・・!?
歯の方が確かに恒久的なものかもしれないけど、そのために日常的にやけどしてたら毎日がつらくない・・・・?

ともあれ、うおーーー、あの行動には意味があったんだーーー!ということに気づいたので、さっそくGoogle先生に伺ってみた。

5 ways to keep from getting stained teeth(SHE KNOWS HEALTH & WELLNESS)

「歯が着色するのを防ぐための5つの方法」と題して、こんな方法を紹介している。

1. BRUSH(磨け)
2. USE A STRAW(ストローを使え!!!)
3. PICK YOUR TOOTH PASTE CAREFULLY(歯磨き粉は慎重に使え)
4. FLOSS(フロスしろ)
5. DRINK COOLER COFFEE(冷めたコーヒーを飲め)

うお、ストローって言ってる!と思って、その項目をよく読んでみると、

熱い飲み物にはやりたくないでしょうけど、朝のジュースはストローを使ってみてはどう?歯にあたる着色された水分の量を減らせます」

と書いてある。あれ・・・・???
これ、トンデモ(※根拠のない大きな誤解のこと)なんじゃないの?と思ってたら、なんか美女っぽい人のブログも発見。


THE BEST BEAUTY TIP EVS: DRINK COFFEE OUT OF A STRAW. TRUST ME.
(THE SKINNY CONFIDENTIAL)


Drinking coffee out of a straw is worth preserving the whiteness of your teeth.
Oh? I know what you’re thinking: I’m so stupid to pay attention to such little detail? Trust me; you’ll thank me later.
(美女風訳:ストローを使ってコーヒーを飲むことで、歯の白さが保てるのよ。
 ええ、あなたが言いたいことはわかるわ。「そんなに小さいことにまで気を配らなきゃいけないの?」ってことでしょ?信じなさい。後でわたしに感謝することになるわよ)

ほ、ほんとですか・・・・?と訝しんでいたら、お、コメント欄に、
「この方法、異論があるわよね(別の美女風訳)」
という書き込みがある。
ほーら、やっぱりトンデモなんじゃん?と思って読んでみる。

I say drink coffee & tea (and any other dark/stain-potential) beverages through a straw. I have friends who say the straws give you wrinkles around the mouth.
(別の美女風訳:わたしはコーヒーとかお茶とか、ステインがつくものはストローで飲むべき、と言っているの。でも、「ストローで飲むと口の周りに皺ができるわよ」って主張する友達がいるのよ

皺かいな!!!!
美女の考えてることはわからん。喉はいいの!?


Does drinking through a straw save your teeth from stains?(Yahoo Answers)

最後はYahoo知恵袋。こちらの答えもよくわからない。
砂糖が悪さをするって・・・・何を言っているんだいまさら!!!!

ここまで読んでくださった、美意識の高い読者の方の中には、
「明日からホットドリンクストローで飲まなきゃ!」と思われた方もいらっしゃるかもしれない。




アメリカのamazonに売ってたわ・・・・ホットドリンク用ストロー・・・・

製品のページ(ここ)に行くと、
「穴が2つ空いていて、飲む量を調整でき、やけどを防ぎます
とうたっている。
・・・・信じられない。信じられないんですけど、ここまで自信満々に言われると大丈夫なような気もしてくる。

ともあれ、お茶が大好きで、毎日多分リットル単位で飲んでいる(そして美意識の低い)わたしの中では、

まあ効果はあるのかもしれないけど、喉やけどしたくない
という結論に達したのであった。

しかし、ホットドリンク×ストローの組み合わせ、次に東京で流行ったりするんじゃないか・・・・と危惧している。
「美意識の高いニューヨーク女子の新常識!トレンドはホットドリンクストロー☆」なんてコピーが美容雑誌に出ちゃったりして。
どうしよう、次に帰った時に友達みんなマイホットドリンクストロー持ってたら・・・・

日本全国、緑茶をストローですする日は近い!?

・・・・いや、遠くあってくれ。

2013-05-27

「グローバル化」とか言っているからつまずくのです

本の整理をしていたら、アメリカに来る前に成田のTSUTAYAで買った本を発見した。


なぜ、日本企業は「グローバル化」でつまずくのか―世界の先進企業に学ぶリーダー育成法








まず、「グローバル」というカタカナ言葉がいろんな場面でいろんな意味で使われていて、よくわからなくなっているんじゃないか、という問題提起から始まる。
「地球的○○」という形に置き換えるのはどうですか、と提案しているけど、うーん、これはちょっと語呂が悪いような。「全世界規模」じゃだめなのかな?と感じた。
まあしかし、「グローバル化」とか「グローバル人材」が誤解されているのはおっしゃる通りだと思う。
「英語ができれば、どんな仕事でもできると思うなよ!!!」というのは、以前も書いた。
(参照記事→『「英語ができる」という評価を「英語ができない」人がする悲劇』


本書いわく、日本企業のグローバル化でのつまずきの要因は以下4つだそうだ。

(1)もはや競争優位ではない「高品質」にこだわり続けた
(2)生態系の構築が肝心なのにモノしか見てこなかった
(3)地球規模の長期戦略が曖昧で、取り組みが遅れた
(4)生産現場以外のマネジメントがうまくできなかった

ああ、おっしゃる通りです・・・・
やたら高品質なスマホ連動洗濯機やら(いつもネタにしてすみません)、某音楽会社がデジタル配信をずーっと拒否してたことやら、なんとなく政府が言ってるから海外で事業やらなきゃいけないなーとか、どうしようもないマネージャーとか・・・・
あ、最後は一部の人に対する感想で、もちろん素晴らしい方もたくさんいます!

以前、ヨーロッパに住んでいたときに、デパートの家電製品売り場に行ったら、韓国製のTVが売り場のほとんどを占めていて、高い日本製のTVは隅に追いやられていて、あー、なんか日本って違うんだなーと感じたことを鮮明に覚えている。
ちなみに、その当時家具付きの我が家についてたTVやそのほかの家電も、ほとんどが韓国製だった。
あ、今の家の備品のTVも韓国製だ・・・・


これらの4つの課題は、「視野狭窄」、「土俵違い」、「多様な人材の欠如」が招いているものだとしている。
この後に続く文章は、「ああ、わかる人はわかってるよねえ」と思う文章である。

 多くの日本の企業は、その組織の構成においても、意思決定の現実においても、中年の男性を中心に成り立っています。女性の活用は世界的に見て遅れており、中枢にいるのは四十代以上の日本人男性です。外国人の活用もほとんど進んでいません。
 社内に人材がいなければ外部の知恵ある人と協業することも必要ですが、社外の人に対しては、時に下請け扱いをして高圧的になりがちで、プロフェッショナルを適切に遇することが増えてです。内向きで、流動性と多様性のない組織からは変化の時代に即応したアイデアも戦略も生まれにくいのです。
(中略)
 この多様性のなさはイノベーションが求められグローバルな展開が求められるいま、そしてこれからの企業経営において、大きなハンディキャップになる可能性があります。
以前も書いたとおり、「多様性が大事」というのは、なかなかマジョリティの人にはわかってもらえないのである。
(参照記事→『オールドボーイズネットワークとエイリアンのわたし』)


この本は、そんなマジョリティの人たちが開いたら、「うっ」と考えさせられるんだろうなーと思う言葉が、ほかにもたくさんつまっている。
・・・・ので、マイノリティ、エイリアンから見たら小気味よい。くくく。

 すべての人間が外国人への偏見や先入観を少なからず持っています。グローバルにビジネスを展開すると決めたならば、そうした偏見については意識的に減らしていくように努力することが不可欠です。
 しかしこれらを一番困難に感じるのは、日本人男性正社員です。彼らは自らが日本企業において心地よいメインストリームにいるため、自分たち以外の周囲の人たちのことを一段低く見がちです。
なるほど・・・・
これは本当に個人的な経験なんだけど、「白人の奴ら」みたいな発言って、今のところ日本人の中年以上の男性からしか聞いたことがない。
わたしは鈍感なのか、それともまだまだ経験が浅いからか、「白人だからえらそうだなあ」、とは感じたことはないんだけど、もしかしたら、
「なんか馬鹿にされてる!日本では馬鹿にされたことなんかなかったのに!」
と無意識に感じて、そういう感想を持つ人がいるのかもしれないなあと思った。

 昨今、日本企業のモチベーション低下や職場におけるストレスの増大などがよく言われていますが、ひとつにはメインストリームである日本人男性正社員の自分たち以外の相手、例えば女性、若手、派遣社員、外国人、社外パートナーといった人たちに対する共感性(エンパシー)と思いやり(シンパシー)の欠如がそれを起こしている部分もあるのではないかと思います

これはほんとそうだと思う。
「毎日11時まで残業、通勤時間は1時間半、家のローンは35年」
みたいな昔の同じような人たちしかいない職場環境だと、
「だいたいどういう生活をしていて、生きる上で何に重きを置いているか」
というのがわかるので、その中でどう振る舞うかとかは気にする必要がない。
でも、雇用形態、働き方、生活の仕方が違う人たちがいる環境では、相手の立場をよく考えることが必要なんじゃないかなあ。

例えば、共働きの家庭だったり、子供のいる家庭だったり、介護をしている人だったり、または残業代が出ないという契約になっている人に、「11時まで働かないなんてけしからん!」って時間だけ見て怒るのはばかばかしいし、安い時給の人に、「この程度の仕事はなんだ!」って言うのもなんか違う気がする。
(給料と質の問題は難しいけど)

時に日本の経営者は若手を鍛えなければいけないと言いますが、果たしてご自分は鍛えられているのでしょうか。

ゴルフは鍛えられてそう!


本書いわく、「グローバル人材育成のために日本企業ができること」として、5つの提案をしている。

(1)研修以前にもっと人事異動を効果的に使え
(2)幹部教育を手厚くせよ
(3)人材育成は日本人も外国人も対象にせよ
(4)英語とともにコミュニケーションの型を学べ
(5)海外ビジネススクールを有効に活用せよ

最後に。この本の中に、「日本企業の挑戦」、として、ある企業の研修風景の写真が出ていたんだけど、これが笑えなかった。
中年以上の男性ばっかり・・・・
超えなきゃいけないハードルはなかなか高い。

ちょっと話は飛ぶけど、先日の三浦雄一郎さんのエベレスト登頂について、面白いTweetを発見した。







そういえば、矢沢永吉さんのアルバム?が最高齢オリコン1位とか、そんなニュースも出ていたけど、これから高齢化社会だし、医療も発達していくのだから、「最高齢」記録がどんどん破られるのは当たり前かもしれないなあ。


メインストリームや今後マジョリティを占める高齢者が元気なのはもちろんいいことだけど、マイノリティになってしまう若い世代に出番が回ってこない社会はやっぱりちょっと物足りない気がする。
出番を回すためには、高齢者まではいかないけど、ちょっと年上の世代が、
「自分でもできる!」
と思うことをそっと若者に譲ることで社会が活性化する、という意識を持つことが大事なのではないかなあ。


「若者を援助することはかっこいい!」みたいな風潮を作ったらいいのかもしれない。
しかし政府にはこの活動は期待できない。だって65歳定年を義務化しちゃう人たちですから。

じゃあどうするのか?
前にも書いたけど、ミレニアル世代には、メインストリームでマジョリティなエスタブリッシュメントを怖がらせるくらいの力があるのである。
(参照記事→『「オレがオレが」なミレニアル世代が世界を救う?』


新しい文化や、社会で必要とされるその力や製品、サービスをうまくアピールして、マジョリティである中年男性に理解してもらって、援助してもらうことを考えてみたらどうだろう。
きっと、わたしみたいな、「おじさんたち、全然わかってない・・・・」とグチグチ言いがちな人が、あきらめずに彼らをしぶとく説得したり、歩み寄ることが必要なんだと思う。
媚びるのとは違うと思うのでなかなか難しいけど。


歩み寄りやうまく立ち回るのって、ときにめんどくさいけど、何かを変えたいなあと思ったらちょっとずつ道を作ることが大事だよなあ、と30代になっても反抗期な自分にちょっと反省した三連休の最後の日だった。


2013-05-26

ラスベガスは巨大な大人のディズニーシー

ラスベガスと言えば、カジノである。
なんと、カジノはどのホテルにもあるという・・・・

「ええええ!ドラクエみたいに、大きなカジノが街の真ん中にどーんとあるんじゃないの!」

と発言したところ、同僚数人に爆笑された。
よく考えたら、ドラクエのカジノも宿屋の地下にあることが多いので、リアリティを追求している、とも言えるのかもしれない。
はい、また読者置き去りのゲームネタは置いておきましょう。

ということで、ラスベガスへ行った。
前述の通り、どのホテルのロビーにも、カジノがある。

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ついでに言うと、空港を降り立った瞬間にも、カジノというか、スロットマシーンとかギャンブルマシーンがあった。
街のイメージ作りを徹底していると言える。
わたしは「せっかくだから」という動機でもやる気が起きないノリの悪いやつで、
「ああ、なんでみんなデジタル機器に勝負を挑むのか・・・・期待値いくつなんだろ」
とか冷めた目で台の前やディーラーさんを取り囲む人たちを眺めるのであった。
ギャンブラーにはたまらない街なんだろうなあ。

では、街の中はどんなかんじかというと、こんなかんじである。

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ローマ・・・・???

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パリ・・・・・・・・???

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ヴェネチア・・・・・・・・・・・・って節操なしかい!!!

わたしは結構いい歳になるまでディズニーシーに行ったことがなくって、初めてディズニーシーに行ったときに、
「おおおお、ヴェネチアっぽい!結構頑張って似せてる!」
という素直な感想を述べて友達に怒られたことがあるのだが、なんというか、あのディズニーシーのがんばっているのを街の単位にまで拡大したかんじである。

あと、こんなニセモノっぽいものがたくさんである。

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リアルト橋にゴンドラ。


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センターオブジアース・・・・じゃないけど、ディズニーシーにこういう場所なかったっけ。

夜はこのように噴火(※花火ではない)ショーが行われ、またもやディズニーシーっぽさ満載。

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これはニセモノではないけど、有名らしいガラスでできたお花の装飾。きれい。


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このホテルをはじめとして、ラスベガスにはヴィトンやらシャネルやらのブランドショップや、ちょっとカジュアル系のお店やら、ハワイやグアムの最強版ですか?というくらいお店がある。
「買い物したくなるでしょー」とか人に言われたのだが、めっきりブランドものに対する物欲が飢えているわたしはスルーである。
フリーマーケットで古着を買う方が心が躍るタイプなのだ。(過去記事:『ヘルズキッチンお散歩』)


ところで、ラスベガスはめちゃくちゃ空気が乾燥している。
ニューヨークも東京と比べたら空気の乾燥具合は相当なのだが、ラスベガスは裸眼のわたしでも目がかぴかぴになり、ホテルの部屋の中に干した洗濯物もあっという間に乾いてしまうかんじ。

ちょっと気になって湿度を調べてみた。

Humidity_2


ニューヨークの30%もあれだけど、ラスベガス9%・・・・
ちなみに本日の東京の湿度は80%だそうだ。しっとりだなあ。


なんでこんなに湿度が低いのか、というと、ラスベガスの周辺は砂漠である。
飛行機から眺めると、一面茶色い大地が広がっていて、ダニー・ボイルの『127時間』を思い出して背筋が寒くなる。あれはネバダ州の隣のユタ州だそうだ。
飛行機からの眺めの代わりに、Google Maps先生の衛星画像を貼ってみよう。


大きな地図で見る 

うおー、ラスベガスだけ緑だ。
Wikipedia先生によると、ラスベガスは昔、大きなオアシスだったそうだ。
開拓されたのは結構最後の方で(ヨーロッパの人たちは東からきているからそうだろうなあ)、政府が人を集めるために、ギャンブルを許可したり、税金をなくしたりと、色々やってみたところ、人が集まって、今でも人口は増加しているらしい。

しかし、人口増加に伴い、水の供給は問題になっているらしく、こんな記事を発見した。

How Las Vegas's Survival Depends on Its Water Sources(Environmental graffiti)


まあ砂漠のど真ん中だしね、って、あれ??

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こんなところに大量の水を使っている場合なのだろうか・・・・

夢を見させる場所だから演出は大事なのかもしれないけど、「もったいない精神」がずきずきする。
歯を磨くときにホテルの水道の水を口に入れたところ、「現代の技術でこんなにまずい水が!」と驚くレベルのものがでてきた。
実家から千葉県に引っ越して、田舎の実家のノリで水道水をそのまま飲もうとして「うえっ!!!」となった、あのときの感覚である。
ともかく、人生でワースト1,2を争うまずさ。対抗馬はインドのムンバイ。
しかし貴重なお水なので、文句は言えない・・・・

ちなみに、ラスベガスはカジノで儲けることを前提としているからか、ホテルやレストランのコストが比較的安い。
これニューヨークで食べたらいくらだろう・・・・というものが半額~7割くらいで食べられる。
ホテルも安いところは25ドルくらいであるし!すごい!

とりあえず、この「恥ずかしげもなく、いろいろコピーしている感じ」は、突き抜けちゃっていて、
「さすがアメリカ、広いね、いろんな場所あるね」
という気持ちになれるので、1回体験してみてもいい場所なのかもしれない。
ぎらぎらびかびかしている、大人のディズニーシーだと思えば、飛行機代が入場料みたいなものだろうか。
ブランドショップでのお買い物や、カジノを考慮しなければ。

わたしはもう1回行きたいか?と言われたら・・・・ちょっと悩む。

2013-05-23

ニューヨーク生活便利グッズ

おそらく、日本企業の人事異動ラッシュはもう終わったと思うのだけど、ご家族が後からいらっしゃる方に向けて、ニューヨーク生活の便利グッズをお送りしたい。

まず、生活の中で、日本とこういうところが違うという点について。



【生活の違い】

・洗濯機が家にない
→郊外のデュプレックスとか一軒家だとまた違うけど、都会のアパートには洗濯機がついていない。
これ信じない人がいるんだけどほんと。
運がよければアパートにランドリールームがあるので、そこでお洗濯。
なければ近所のコインランドリー(ちなみに英語でコインランドリーはlaundromatという)でお洗濯である。
21世紀なのに、都会なのに、「川へ洗濯に」行く気分である。アパートの配水管がしょぼいからという説がある。



・アパートの中の空調設備は整っているような気がする
→ニューヨークの冬は厳しいと聞いていたので、部屋の中が寒いかなあと思って着る毛布やらレンジ湯たんぽを持っていったのだけど、全然使わなかった。
北海道の家の中が寒くないのと一緒だろうか。
が、夏はまだ経験していないのでなんとも・・・・
同僚には「ああ、ニューヨークの夏ねえ・・・・」と遠い目をされるなどした。今後情報を更新します。


・食器洗浄機がついている家が多い
→これはすばらしい!なので、あまり食器を洗う系のものはいらないかもしれない。ただ、我が家はぼろいので、食器洗浄機がよく壊れるのであった。。。意味ない。




・雨が降ると道の水たまりがひどい
→水はけが悪いんだなあきっと。
雨はすぐ止む!とか言っている人がいるけど、いやいや、そんなことないと思う。


・カードがめちゃくちゃ使える
→クレジットカードの生活に戻るのがいやなくらい、デビットカードの通用性が高い。


ということで、便利グッズをいくつか。


【ニューヨーク生活便利グッズ】



・洗濯ネット
日本でも欠かさずに使っていたんだけど、こちらだとさらに重要な気がする。
なぜなら、上記の通り、コインランドリーで洗濯をするので、ネットが洗濯物を隠してくれる役割も果たしてくれるのである。
乾燥機も、傷んだらいやだけど、乾かしたい、というものはネットにいれたまま乾燥機に入れるとちょっと痛みにくい・・・・ような気がする。
ネットは複数枚あると便利。1:乾燥機に入れる洋服用、2:乾燥機には入れない洋服用、というように分けておいて、洗濯が終わった段階で、1だけ乾燥機に入れて、2は家に持って帰って干している。



・除菌ができる食器洗剤
布巾をアメリカの食器洗剤で洗っていたら、なんだかにおいがするような。
日本で同じことをしていたときはにおいがしなかったのに?と思って、ためしに日本の除菌ができる○○みたいな食器洗剤を使ったら、においがなくなったのである!
毎日洗濯に行くのは大変なので、これは結構うれしい発見。日本のテクノロジーすごい。


・肩にかけられる大きい袋
100円ショップとかでも買えるような、大きながさがさしたプラスチック系の丈夫な袋。
我が家はIKEAのレジ前で帰る大きな青い袋を愛用中なんだけど、日本のあの袋だったらジッパーもついていたような?
これまたお洗濯用。お洗濯に行くときはネットに入れた洋服をこの袋に入れてコインランドリーへ。
かごよりも肩にかけられる水がしみない軽い袋の方が便利な気がする。


・長靴
ニューヨークだと、やっぱり水たまりが深いからか、はいている人が結構多い。東京よりも多いかも。
もちろんニューヨークでもおしゃれ長靴が買える。


・折りたたみ傘
ほんと、ニューヨークの折りたたみ傘は「たたんだときは大きく、広げたときは小さい」という、ああ、収納に関してはアメリカンサイズなのね・・・・みたいな微妙な気持ちになるもの。
しかも壊れやすい。
日本の折りたたみ傘の圧縮率や丈夫さ、軽さはすごいなあと思う。


・カードケース
Suicaはないけど、本当にカード社会なので、薄いカードケースに、メトロカード、銀行ATMカード(デビットカード)、クレジットカードとちょっとの現金を入れておけば、結構平気で数日間生活できる。
しかしこれはニューヨークの栄えている場所だからであって、うっかりこのノリでブロンクスやフラッシングのローカルなお店に行って、ATMに走る!とかなるので、そこは注意が必要かも。
さらにたまにメトロカードが切れているのに、券売機がカード受け付けなくて、現金もなくて・・・・という悲しいことにもなりがちなので、10ドルくらいはもっておこう・・・・といつも自分に言い聞かせている。


どなたかの参考になれば幸いです。



2013-05-17

「オレがオレが」なミレニアル世代が世界を救う?



先日、図書館でこの表紙のTIMEを見つけて、熟読したくなって思わず買った。

1980年から2000年くらい生まれのいわゆる「ミレニアル世代(Millennials)」の人たちを「The  Me Me Me Generation」と名づけて、

・narcissistic(ナルシスト的・自分大好き)
・overconfident(自信過剰)
・entitled(評価されたいという姿勢。参考)
・lazy(なまけもの)

というデータが出ているけど、どうなんだろう?ちょっと年上の世代がこの世代の特徴を見ていこう!という記事。

Me Me Me Generationってすごい名前である。
日本語にしたら、「オレがオレが世代」「わたしがわたしが世代」とかになるだろうか。
世代論ねえ・・・・思いつつも、ここまでけちょんけちょんに言われてしまっては読むしかない
あ、はい。わたしもミレニアル世代の一員です。

まず、著者は
「これから、歴史の中で繰り返されてきた、年上が若者を非難することを、私もしていきますよー」
と、前置きしたあと、
「でも、これまで批判した親父世代の人たちと違って、オレデータ持ってるもん!!」
と、ミレニアル世代が上記のように考えられている根拠となるデータを持ち出してくる。

その根拠データは以下の通り。

・ナルシスト的人格が見られた人の割合が、65歳以上と比較して、20代では3倍(2009年)
・40%のミレニアル世代が、実績と関係なく2年ごとに出世すべきと考えている
・CEOよりも、アシスタントになりたいという女子学生が4倍(2007年)
・60%のミレニアル世代が、どのような場面でも自分が正しいと感じられると回答
・18歳から29歳までの若者は、配偶者よりも自分の親と同居している割合が高い(2012年)
・大きな責任を負う仕事をしたいと言っている若者が10年前と比較して、80%から60%に減っている

なんだかこの辺のデータ、日本で若者を草食系とか無気力とかパラサイトとか言うのと似ているなーと思ったところ、記事でも、
「グローバリゼーションで、世界中にSNSとか同じようなものが出回っているので、どの国でも似たようなものでしょう」
と指摘している。

しかしながら著者は、インターネットや携帯の普及で、情報やら人やらがあふれている社会では、人々とつながっていなきゃという気持ちも生まれるだろうし、埋もれずに人々に認識されるためには、いいね!みたいな評価(entitlement)を得たいだろうねえ、と理解を示している。
年上の世代にYouTubeがあったら、もっと大変だったでしょ!とも。
そして、ミレニアル世代はこんな人たちだとも書いている。

・熱心で、楽観的
・システムを受け入れる
・実用主義的な理想主義者
・夢を見ているよりはいろいろ試してみる人
・ライフハッカー
・世界は平等
・コンスタントに受け入れられている実感を得たい
著者は以下のように、年上世代から見たミレニアル世代の印象を記している。()内は私の注釈である。

They (millennials) are the most threatening and exciting generation (...) not because they're trying to take over the Establishment but because they're growing up without one. (...) The information revolution has further empowered individuals by handing them the technology to compete against huge organizations: hackers vs. corporations, bloggers vs. newspapers, terrorists vs. nation-states, YouTube directors vs. studios, app-makers vs. entire industries. Millennials don't need us. That's why we're scared of them.

IT革命により、ミレニアル世代はひとりひとりが力を持っていて、個人がこれまでの「Establishment」、大きな組織や団体を脅かす存在になりえる。
でも、ミレニアル世代はEstablishmentをのっとろうとして行動しているのではなくて、Establishmentを必要としていないのである。
私たち(著者が代表する年上世代)は必要とされていないから、彼らを恐れている、というかんじだろうか。
これは非常に的を得ている気がする。

この、「年上の世代が自分の世代を恐れている」っていうのを感じたことがある人はどのくらいいるのだろうか。
おそらく、あまりいないんじゃないかと思うけど、
「こんなことできないの(知らないの)?」
「ぐぐってみればわかるのに・・・・」
「なんで何かをするのにそんなに時間かかるんだろ?」


という、素朴な疑問というか、あれっという感覚を持ったことがある人は、結構いるのではないだろうか。


・・・・・・・・
あれ、わたしだけ?

しかし、日本のこのEstablishmentのミレニアル世代に対する見方は、もうちょっとゴマすってくれてもいいよーというような姿勢である。

「イクメン、弁当男子」は、なぜ出世できないか(プレジデントオンライン・・・・から消えてる!!)

ゴマをすらなかった結果、炎上→記事削除に追い込まれたのだろうか。
日本のミレニアル世代のパワーはすごい。(すべてがいい面ではないけど)


ともあれ、いまや、ミレニアル世代は、年上世代より、いろんな情報を手に入れられるし、端末やサービスも使いこなせるし、様々なコミュニティにアクセスすることも可能なのである。
こういう人たちを活用しないのって、社会の損失じゃない?
ちょっと上の世代の同じような人たちばかりが働いている環境だから、

「洗濯機+スマホ+クラウドを組み合わせたすごい製品作っちゃったぜ!」


みたいな悲劇がおこるわけで(参考)、この商品の企画段階に例えばミレニアル世代に忌憚のない意見を求めていたら、

「スマホもクラウドも無理に使わなくていいんじゃないでしょうか。洗剤の容器に目盛りありますし・・・・

と苦笑しながら(ちょっと申し訳なさそうに?)提案してくれるだろうし、また、毎日洗濯をしている人がいたら、

「いや、洗濯のとき一番大変なのってたたんでしまうことだから


と一笑に付してつっこめるわけである。


さらにタチが悪いなあと思うのは、
「じゃあミレニアルの意見を!」
となったときに、おじさま方は、

「ではお客様アンケートを」
「ではマーケティングデータを」
「ではコンサルタントを」

という発想に陥りがちなんだけど、ミレニアル、あなたの席の3m先にいますから。
そういう人たちの率直な意見を聞いて、生かさないなんてもったいない。


前回(参照)も書いたけど、オールドボーイズネットワークで固まっているところからは、同じような発想しか出てこなくて、イノベーションとか成長とか無理だろうなあと思う。


この取り組みみたいに、多様化を促進するような動きがどんどん広まるといいなあ。

イオン:女性管理職、20年に5割へ 出産、育児に配慮(毎日jp)

この動きの中で、女性手帳とか慰安婦は仕方ない、とか言っちゃうどうしようもない政治家や、つまらないヤジや見栄もついでに駆逐できないかな。

オヤジギャグはなごむので、存続を支援したい。
たまになら。


(2013/5/27追記)
「app-makers vs. entire industries 意味」という検索ワードでこのブログをご覧になった方がいるようなので、もしもう1回このブログを見ていただく機会があるなら・・・・と思い、追記しておきたい。

app-makersというのは、字面通りとるとスマートフォンやタブレット向けのアプリケーションを作っている人たちのことだろうけど、entire industriesと対比しているということは、おそらく、YouTubeや、Netflixとかの新しいメディア・サービスのことも指していると思われる。

こういう新しいサービスで既存の業界(entire industries)が脅かされている例としては、

Youtube vs. テレビ(地上波、衛星、ケーブル)、音楽業界
Netflix、Hulu(動画ストリーミングサービス) vs. テレビ、映画業界
Pandora、Spotify、Songza(インターネット音楽ストリーミング) vs. ラジオ業界、音楽業界
Kindle(電子書籍) vs. 出版業界
Skype、LINE、Viber(無料音声通話、メッセージング) vs. 電話会社、携帯会社(もしかしたらハガキ、郵便会社とかも?)

さっと考えただけでもこのくらいある。
これまでの業界の常識を打ち破るアプリケーションがミレニアル世代によって作られて、それによってEntire industries=Establishmentと思われている業界に結構な打撃を与えているということですな。
この辺得意なので、ご質問いつでもお受けします!


2013-05-13

オールドボーイズネットワークとエイリアンのわたし

橋下知事の発言が、ABCやBBCでもニュースになっていた。

Japanese politician defends use of sex slaves(ABC)
Japan WWII 'comfort women' were 'necessary' - Hashimoto(BBC)

ABCの見出しひどい・・・・
しかし、この発言はないよなあ。
こういう失言があるから、政治家や企業のトップは何度も何度も推敲された紙を読まされるんだなあ、ということを実感する事件である。
ここまでの失言ではなくても、人の発言って、その人がこれまでの人生で考えてきたこととか、スルーしてきたことがすごくよくわかるよなあ、と思う。

そんなことを実感したのは少し前。
日本人駐在員数人で話していた時のことである。
どうでもいいtipsだけど、日本人駐在員、と聞いたら9割男性と考えていい。この日も男性数人と女性はわたしひとりという比率だった。

時間にして、1時間ほど、彼らはずーーーーーーっと、ゴルフの話をしていたのである。
どこどこの会社の○○さんのハンデはいくつ、△△会っていうので毎月1回は回ってて、どのコースはいい、クラブはどこのやつ、アメリカの通販サイトがいい、うんぬんかんぬんうんぬんかんぬんエンドレス。

うわー。参加できない・・・・

申し訳ないなあ、と思う部分は少しあるけど、うまい話の盛り上げ方もできずに、「へー」とか相槌うちながら聞いていたわたしである。

いつ終わるのかなーと思っていたら、1時間後くらいに、やっと話が振られた。
「こんなにゴルフに夢中になってる男って、バカだなあ、と思うでしょ?」
いや、スポーツとして面白いですよね。わたしもやったことがあるので、わかります、と言ったところ、

「あー、わかってくれるんだー!うちの奥さんはわかってくれなくてさー!」
「そうそう、家族サービスなんか全然してなくって」
「ゴルフに毎週行けるあたり、単身赴任でよかったと思うんだよねー」

ああ、結婚2年目のわたしの夢を壊さないでくれますか、みたいなコンボを食らった。


「実は、うちの嫁も一時期やってたんだよね。でも、アレでやめちゃったんだ」
アレで、のところで、その人はお腹の前に手で円弧を描いた。

え、これはまさか・・・・!!

「ああ、うちもそうなんですよ。その頃は○○に駐在してたんですけど、コレで
描かれる円弧もう1つ。

やっぱり、まさかの妊娠を示すオヤジジェスチャー!!

日本にいたころ、友達がふざけて、「アレがコレで」ってやってたのを思い出す。
このジェスチャー、ほんとにやってる人がいるんだ・・・・!!
わたしにとっては、「ナウなヤング」って言ってるみたいな、恥ずかしいというか、ネタとしか思えない仕草だったのである。

その後、やっと存在に気づいてもらえたようで、わたしの話になった。
「でもさ、うささん(仮名・わたしのこと)はアメリカに駐在になっちゃったけど、旦那はどうしたの?」
「一緒に、アメリカに連れてきました」
ええっと驚くわたし以外の男性陣。ここまではわたしも慣れたものである。
「フリーランスなので、こちらでも仕事ができればと思って一緒に来ました」

反応は、わたしの想定問答の斜め上を行くものだった。

「日本に根がないから、連れてこれたんだねえ」


根がない・・・・!?
つまり、根なし草って言いたいのだろうか。
これはこれまでにない反応だなあ、と脳内想定問答集に書き込んでいたところ、別の人が、よくわからないんだけど、と前置きの上、困惑したように聞いてきた。

「その場合って、旦那さんにはビザは出るの?」
「はい、わたしの配偶者ビザで」
「え!旦那さんの方が配偶者ビザで来るなんてできるの?」

!!!!!!

わたしにとっては目から鱗どころか目が落ちちゃうくらいの衝撃的瞬間であった。
配偶者って!言ってるじゃない!!「妻ビザ」なんて言ってないじゃない!!!


根が深いなあと思ったのは、彼らが何ひとつためらわずに、すらすらと上記の発言をしたことである。
彼らにとっては、
「土日は男だらけでゴルフ」とか、
「ゴルフのために単身赴任は家族に気を遣わなくていいから楽」とか、
「会社員以外は根なし草」とか、
「配偶者ビザで来る人=妻」
みたいな考えが定着していて、本当に素直に思ったことを言っただけなのである。
自分の考えを見直す必要性をこれまで迫られたことがないし、その発言でわたしのように「うわっ、そう来たか!」と思う人がいるなんてことも想像したこともないのであろう。

これ、あれじゃない、オールドボーイズネットワークってやつじゃない・・・・

もちろん、日本にいたころも、こういう人はちらほらいた。
でも、駐在員の世界って、男性が圧倒的に多いので、男社会的なつながりがより強固なものになるのではないだろうか。
もしかしたら、最近流行りの「女性活用」とか「セクハラ」もどこへやら、の人が多いのかもしれない。訴えられることには敏感かもしれないけど。

こういう凝り固まったちょっと特殊な社会には、やっぱり、『Lean In』でシェリル・サンドバーグさんが言うように、女性リーダーが必要なのだと思う。




一番必要としている人が、その必要性に気づいてないだろうけど。
(過去エントリー:シェリル・サンドバーグの『Lean In』がめちゃくちゃおもしろい(※まだ読み終わってない)


ここで男性社会に対して憤っていても何も変わらないので、わたしはせっせと

・夫を配偶者ビザで帯同させた
・夫婦別姓でIDを作った
・駐在中に出産して、制度を作った(未来)

という前例を作って、後に続こうという人や、道が見えないという人たちを励ましつつ、日本の組織とか、社会の多様化の一助となれたらな、と思う。

しかし、残念ながら、日本の大都市の首長ですら冒頭のような発言をしちゃうような状況なので、道は長く険しいなあ、とも感じるのであった。

※なお、このエントリーの会話部分は、臨場感たっぷりにお送りしたかったので、彼らの発言をなるべくそのまま書いています。



2013-05-12

Skypeで結婚前の両家顔合わせに参加した日

弟が結婚することになった。そして、両家顔合わせが昨日だった。
挙式は9月だし、その時に会えるから帰ってこなくていいよ、と言われたのだが、みなさんに会いたいし、話してみたい。

半分本気、半分冗談で、
「Skypeで顔合わせに参加したいなーーー」と言ったところ、弟が本当に手配してくれた。
事前の接続テストをして、顔合わせ本番の時間に、本当にSkypeがかかってきた。

Skypeがつながった瞬間、原稿のような紙を持っている、やや緊張気味のスーツ姿の弟が見えた。
「姉夫婦はニューヨークにいるので、こういう形で参加させてもらいました」と説明して、会場にいる先方のご家族が見えるようにタブレットを配置。
目があった瞬間、会釈してくださったり、手を振ってくださる画面の向こうの先方ご家族のみなさん。
「その角度いいみたいだから遺影みたいに持ってて」と弟が妹に頼んでいた。おい。
緊張なんてしていない、妹が画面を見て素直な感想を述べた。
「あれ?着替えた?髪の毛は結んでごまかしたんだね。お化粧もしてるし!」おい。接続テストの時の裏事情を大きな声で話すなんてひどい。

先方のご家族からは、
「ニューヨークから!すごい!」
「今何時ですか?」「すごく鮮明に見えるのねえ」

などの声が挙がった。
鮮明に見えているのか・・・・
「どうせそんなに見えないし、お化粧適当でいいよね」とか言っていたので、ちょっと焦る。
こんな部分も含めて、画面の中にいるけれど、すごく時間を共有している感じである。
家族の紹介が終わって、記念品の交換となり、弟が婚約者に婚約指輪をはめたとき、左手にはめたら、
「あれ?婚約指輪は右手じゃない?」
という声が挙がり、慌ててやり直す、なんていう場面もリアルタイムで見てしまった。

二人が笑顔で並んでいる姿が微笑ましくて、思わず、画面の写真をiPhoneで撮ってしまった。
スクリーンキャプチャーでいいじゃん、と夫につっこまれたけど。

画面の向こうのみなさんと一緒に乾杯したところで、そろそろ遅いしこれから日本ではご飯食べるし、とSkypeを切ることになった。
最後にはお店の人もノリノリになってくれたようで、これから参加者が食べるであろうお肉をこちらに向けて見せてくれる、というサービス精神を発揮してくれたのであった。
それはそれは見事な霜降り肉であった・・・・

今回感じたのは、
「技術革新は間違いなく生活やこれまでの伝統にさまざまな選択肢を与えてくれるので、それをどう使って行くかはチャレンジなんだなあ」

ということである。

今回は、伝統行事である両家顔合わせに対して、
わたしが「Skype」というこれまでにない手段で参加したい、と言ったところ、
主催者と参加者のみなさんが(と思いたい)それを許可してくれて、実現した。

これは提案を受け入れてもらってありがたいなあと思うべきかもしれなくて、
「Skype?タブレット?なんだそれ、失礼な奴だな」
と思う厳しい人もいるかもしれないし、
「両家顔合わせに来ないなんてけしからん!」

っていうもっと頑固な人もいるかもしれない。
いや、実際に思われたかもしれないけど・・・・。

伝統的な行事や価値観にも、メリットとデメリットがあって、こういう「新しいものを取り入れていってみよう」という試みにももちろんいいところと悪いところがある。
きっと、伝統的行事でまったく意味のないことは歴史の中で淘汰されているものも多いので、合理的な部分もあるのだと思う。
わたしは伝統的と聞いただけで鳥肌が立つくらい、30代になってもいろんなものに対して反抗期を続けているわけだが、合理的と言われると、確かにあっている部分もあるよねえ、と認めざるを得ないときがある。
どう折り合いをつけて、最適解を見つけていくかって、永遠の課題なんだろうなあ。

さらに、こういう、インターネットでなんとかできるものって、そこにかかる物理的なもののコスト(今回は飛行機代)は減って、インターネット接続や、端末(今回はiPadとネクサス7を使った)、アプリ、サービスにコストがシフトしていくのだろうなあということも感じた。
もちろん、以前読んだこの本に書かれている通り、物理的なものがゼロになることはないんだけど、使っているお金の比率はそれは変わるよね、若者が車じゃなくて携帯にお金かけるよね、ということである。



しかし、家族紹介のときに、弟が、
「以上、○○家、6名です」
と言っていたんだけど、わたしの夫、婿入りしたと思われたんじゃないだろうか、という点がちょっと気になる。
これを機に、こっそり名字を旧姓に変えられないかなあ、と目論んでいる。



2013-05-02

SSN+労働許可証+仕事を手に入れた!

・・・・のである。夫が。
しかも、すべて、一気に。

・・・・・・・・
書いてみて、改めて耳の奥にドラクエのレベルアップの音楽が3回くらい高らかに響いた
はぐれメタル倒したみたいな状態である。
元ネタわからない人、ごめんなさい。

【SSNを入手】
先々週末、やっとこ夫のSSNと労働許可証が家に送られてきた。
過去の記事を読むと、2月6日に申請しているので、はや2か月半!長かった。
ちなみにわたしのSSNは1週間弱で手に入れていて、夫の分だけが2か月半もかかったのである。
夫が入手したSSNカードにも、わたしのものと同じく「働いてもいいよ」的なことが書かれているので、労働許可を待って発行したからこんなに時間がかかったものと考えられる。

【仕事を発見】
そのSSNが送られてきたその日のこと。夫が、
「いい求人があるから、レジュメ送らなきゃー」
とか言っている。
その求人がこんな仕事あるのか、ってくらい、ニッチで、これまた超ニッチな夫のqualificationにぴったり一致しているのである・・・・
以前作った英文レジュメをちょっと直してメール送信。

【そして採用へ・・・・】
メールを送った翌日、さっそく面接をしましょう、という連絡。
面接後の夫は落ち着きはらっていて、
「まあ自分よりあの業界に詳しい人がいなきゃ大丈夫じゃないかなあー」
などと余裕の構えである。
『Lean In』でシェリルさんが言っていた、
「男性の方が女性より自分の能力を客観視できる。女性は必要以上に自分を過小評価する」
という言葉の意味がわかったりした。(以前の記事
そして、予想通りというか、数日後、無事採用!


・・・・・・・・

以上、回想おわり。
新卒以来、ずーっと今の会社にいて、離職とか転職とか職探しにびくびくしているわたしは、夫の仕事をつかむ力というか、引きの強さにぽかーんとするのみである。


というなりゆきで、先週から久々の共働き状態である。
改めてだけど、いいところ、つらいところをまとめておこうと思う。


【共働きのいいところ】

(1)収入増・リスクヘッジ

やっぱり妻側の一馬力は不安になる部分もたくさんある。
子供ほしいような気もするけど、いや今子供できたら無収入だよ我が家!みたいなところが一番である。
でも、一時的にどちらかが仕事を離れられる、という選択肢は、突然の病気とかのリスク回避にもなるし、人生を考える上でも、あった方がいいと思う。

(2)自由度アップ・心の余裕
これは収入増によるものが大きいけど、可処分所得が上がって、一馬力時代よりも趣味に多くお金が使えることはうれしいし、働く活力にもなるなあ。
二馬力から一馬力になったとき、最初はお金の関係の引き締めがほんとに大変だった。(遠い目)
ああ、わたし、貯金できない人の典型かもしれない。気をつけよう。

(3)周囲の雑音対策

専業主夫家庭のよくある質問として、
「旦那さん、家で何してるの?」
というものがある。
お掃除とか洗濯とかご飯作ったりだとか、とか答えると、9割くらいの確率で、相手は「へえええええ」と感心してるのか、呆れてるのかわからない反応をする。
これ、「奥さん何してるの?」ってFAQはないような気がするので、なんかやっぱり男女の差を感じるんだよなーー。
世の中には、男女に関する伝統的価値観が無意識にまでべとーーーっとこびりついている人がいるので、そういう人の無邪気な質問にいちいちむっとしないですむようになる。


【共働きのつらいところ】

(1)家事の公平な分担

なかなかどうして、家事ってうまく分担できないのである。
うちは子供がいないのにこんなんだったら、お子さんいらっしゃるおうちはもっと大変なんだろうなあ!
とりあえず、ルンバさんを買ったので、掃除は21世紀の技術にせっせとがんばってもらう。
ご飯は、シャトルシェフやらストウブやらを使って、ほっといてもできるものを作る。
お豆の料理とか、スープとかはおいしいし、野菜もたっぷり食べれるし、腹持ちするしよい。
シャトルシェフをご存知ではない方はこちら。

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これはほんとに共働きの友!!
お洗濯だけはどうにもならない。家に洗濯機ないし。
とりあえず、朝早起きしてお洗濯に行ってみる試行期間中である。


(2)外食の増加≒体重の増加
やっぱり仕事で疲れると、「ごはん作るのめんどくさいよね・・・・」となりがち。
さらに収入が増えてるし!
ニューヨークはデリのお店もたくさんあるし、最近ではオンラインで注文して配達してくれるSeamlessみたいなサービスもあるし、作らなくてもなんとかはなる。
しかし、やっぱりお金がかかるし、同時に体重の増加も懸念される。
1週間分の献立とか作ったら解決するのかなあ。ううむ。


(3)コミュニケーション不足
幸いふたりとも土日休みの仕事なのに、わたしが11連勤(記録更新中)したりしていると、やっぱり疲れて会話がなくなるというか、心がささくれだってて、ちょっとしたことで相手を責めたりしてしまう。(※我が家の場合はほぼ一方的にわたしが攻撃側です)
両方こういう状態に追い込まれたら怖いなあ、という気はするので、程よく自分を甘やかしながら仕事をしたいなあ、と思ったのであった。
ちなみにわたしの自分を甘やかすアイテムは、アイス、ちょっといいお茶、入浴剤の3点である。安上がりな女である。


【まとめと今後の展望】

これまでSSNを持っていなかった夫を、

「オマケビザ(=配偶者ビザ)だもんねー!離婚したらいつでも強制送還になるねーぷぷぷー」

と虐げる遊びをしていたわたし。

しかし。
今や、彼はPhoto IDとして使える労働許可証を持っているので、わたしの方が、
「あれ~?Photo IDないんですか~?ぷぷぷーー」
と言われる始末である・・・・

この前のスカパラのライブのときにも、夫は、ささっと労働許可証を見せて入っていいよーと言われていたのに、わたしはIDを持っていなくて、夫に「She is my wife」と入口の警備員さんを説得してもらったのであった。

この体たらく・・・・どちらがオマケかわからないではないか!!

Photo IDがパスポートだけってつらいのよね・・・・
一刻も早く運転免許を取って、この差を解消しなくてはなるまいと心のうちで闘志を燃やすわたしであった。


【最後に】
事務処理系の過去の参考エントリーどうぞ。


申請に行ったとき:『SSN申請の洗礼
SSNを手に入れたとき:『SSN最短所要時間選手権にエントリー!