久しぶりのブログになってしまった。1週間以上空けないようにする!という抱負を年始に立てたけど(ああ、ここに明記している)、今更ながら最近『あまちゃん』にはまってしまって、空き時間にはずーっと見ていた。
やっとリアルタイム放送に追いついて、1日15分で済むようになったのでブログに戻ってきたのだけど、テレビドラマを見なきゃ!と思えるような番組は数年ぶりなのでうれしいとともに自分の中の廃人気質に気づかされて、ちょっと怖いなーとも思ったりした。
というどうでもいい前置きは置いておいて、最近読んだ本を軽くまとめたい。
残月 みおつくし料理帖 (ハルキ文庫) (高田郁)
うひゃーーーついにきました!みおつくし料理帖の最新刊ー!
個性のあるキャラクター全員にストーリーが展開されていくいつもの流れなんだけど、今回はずーっと気になっていたお話が一気に進行したり、今後の急展開を予感させる流れになったりと相変わらずどきどきはらはらしながらも続きが楽しみになる。
街や食べ物の描写はとても生き生きとしていて、江戸時代にタイムスリップした気分になれることうけあい。食材のみずみずしさや色合い、香りまで伝わってくる描写はさすがとしか言いようがない。
これを読んだあと和食が恋しくなるのが苦しいところ。大戸屋行くかー。凍み豆腐を使った料理ならこっちでも作れそうだなあ。
選択の科学 (シーナ・アイエンガー)
個人主義的社会と集団主義社会という言葉はよく聞くけど、実際にどういう面で影響を及ぼしているのかということを研究結果を通して理論的に書いていておもしろい。
例えば個人主義社会のアメリカでは小さい頃から何かを考えて、選ぶことを求められて育てられるけど、集団主義社会の日本では年長者の言うことに従うように育てられる。その育てられ方によって、それぞれの文化で育った人たちに対する効果的な動機付けの方法は異なるということを示した研究は、いろいろ考えさせられるところがあった。自分を棚に上げて、「既定路線」をたまにの飲み会で愚痴を流しつつも基本的に何の迷いもなく邁進する、日本の元同僚たちを思わずにいられないのである。
選択肢の多さが迷わせるとか、利益につながらないということは以前読んだこの本とかぶるところがいっぱいあるような気がした。それでも人生の中でとりうる多様な選択肢があるということは社会にとって重要だと思うけど。著者の日本の文化に対する造詣の深さも手伝って、ベストセラーになったのかなあ。
ビッグデータの覇者たち (講談社現代新書)(海部美知)
アメリカのいろんな事例が幅広く載っていておもしろい。
以前のわたしのように「ビッグデータとか言っちゃってなんだよ、結局情報分析じゃん。アメリカって大げさな名前つけるの好きだよね」って思う人もいるかもしれないけど(すんません)、世論調査や視聴率に代表されるような大雑把なこれまでの情報分析というか統計手法がこれからはどんどん細かく、いろんな情報を含んだ精度の高いものになっていくんだろうなーと思うと、これまで世の中で埋もれていたものがさらに発掘されて、個人対個人の小さな商売みたいなものもさらに活性化するんだろうなあとわくわくしてくる。
あと、わたしはこの本の中の個人間通信(コミュニケーション)とマスコミの比喩がものすごく的を得ていて感動した。そう、個人間通信に代表されるおしゃべりみたいなものをSNSの広まりで突然公衆の面前にさらす人が登場したから炎上するんだよなあ。インターネットのせいでパブリックな社会と個人のつながりってどんどん垣根我なくなっていく中で、昔から言われてるITリテラシーというか、エチケットをどう育んでいくかって難しいんだろうな。適切に「怖い」と思うことも大事だけど、あんまり「怖い」と思わせても利益が得られないしねえ。
英語達人列伝―あっぱれ、日本人の英語 (中公新書)(斎藤兆)
明治から昭和初期にかけてのいわゆる偉人たちの英語にまつわるエピソードをまとめた本。
新渡戸稲造や岡倉天心、白州次郎などなど、どうやって英語を勉強したのか、実際に英語を使う力はどのくらいだったのかというのをたくさんの文献にあたって紹介しているだけでなく、著者が教育や研究現場から得た知識や見解も盛り込まれていて興味深い。
この中ではっとさせられた文章があった。
僕自身(著者)が見聞したところから概論するに、英語を母語とする人間に「あなたは英語がうまい」と言われるのは英語習得の初歩の段階で、もう少し上達すると「あなたは私より綺麗な英語を話す」などというほめられ方をする。そして、発言や文法のミスを犯しながらも意思伝達に支障がなくなるにつれ、英語をほめられることが少なくなるようだ。うわー。これすごくわかる気がする。わたし、ネイティブたちに結構ほめられるもん。で、もっと上手な人はほめられてるところを見たことないもん。まだまだ先は長い…ぐすん。
大奥 (第1巻) (JETS COMICS (4301))(よしながふみ)
これまたやっと読んだベストセラー系。ニューヨークの図書館には漫画がおいてあるところも多くて(参考)、この本も図書館で発見したのである。英語だけど。
社会で男性の比率が少なくなったらという仮定をおいて、役割が変わるところと変わらないところ(生殖機能が中心かなー)を示すことで、平等ってなんだろうということを考えさせされる。あと江戸の描写も楽しい。
ところでこの本の英語、最初全然意味がわからなかった。英語なの!?と思う言葉がたくさんでてきたので自分の英語力にしょぼくれていたんだけど、ちゃんと古い英語に訳しているようである。thou(汝、今ならyou)とかthy(汝の所有書く、今ならyour)とか、知らなくてもいい表現だけど、知識として得られたことがちょっぴりうれしかった。まあ読むのにめっちゃ時間かかるけど。
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よく考えたらあと数冊読んでたけど、久々の文章で疲れたのでこの辺で。
ここ2週間くらい、あまちゃんずっと見てたり、本読みまくったり、充電期間だったのかもなーと思ったのだが、原因が思い当たった。
暑さだ暑さ。熱帯夜なんて当たり前のこの天気。おうち最高だよなーとそこがニューヨークであろうとも引きこもりっぷりを発揮するわたしであった。
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