2014-05-17

ブロードウェイで『オペラ座の怪人』を1ヶ月に3回見た人の記録 ※追記:2ヶ月ちょいで4回見ました

◆2014年4月19日(土) 14:00
待ちに待ったオペラ座の怪人の日である!
2週間前にチケット購入。この日はいい席が残っていたのだ。前から5列目くらいで、ちょっと斜めだけどまあいいでしょう!ちなみに110ドル。(手数料除く)

シャンデリアが近い。
しかーし、よく見るとプログラムに1枚の紙が。
「この回は、Jeremy Stolleという人がファントムやりまーす」
なんだとー!主役が代役とな!!
以前、MAMMA MIA!を見たときに、主役が代役でちょっと悲しい思いをしたのに(過去記事参照)またやってしまった…
しょんぼりしていたのだが、代役のファントムが圧巻の演技を見せてくれた。
クリスティーヌ役のMary Michael Pattersonも低音から高音まで声がきれいだし、脇を固める人たちのレベルも相当高い。
まんまと感動して、家に帰ってからロンドンの25周年のファントムを見た。

な、なんだこの素晴らしさはーーー!ファントムすごい!
(※追記:見られない方、すみません。こちらです。)
あれ?この声どこかで聞いたことがあるような。調べてみると、先日レミゼで見たジャン・ヴァルジャン役のラミン・カリムルー(Ramin Karimloo)さんじゃないですか!!なんなのこの表現力ーー!!!
そして、クリスティーヌ役の人の声も美しいし、喜怒哀楽を余すところなく表現する迫真の演技もものすごい。ロンドン、やるな…!!
すっかりとりこになって、結局、家のTVで食い入るようにして全編見てしまったのであった。ところで1日に2回同じもの見るってどうなの。
ついでに、ロンドンの25周年の音源を買った。ラミンさんのファントムを仕事中にヘビーローテーションである。


2014年4月29日(火) 19:00
先日の舞台には満足していたのだが、ファントムが代役だったのがものすごく気になっていた。
実は今年、ブロードウェイのオペラ座の怪人は25周年で、そんな記念すべき年に主役として抜擢された人がちゃんと見たい!
調べてみると、本来の主役の人はヒュー・パナロ(Hugh Panaro)という人らしい。いわく、ブロードウェイでファントムもラウルもやったことがあるとか。これは期待できそうではないか。
しかも、「5月3日でパナロのオペラ座の怪人は終わりです」とか公式サイトに書いてある。えええええ!急がなければ!!
そんな時にニューヨークに友達が来て、ブロードウェイでオペラ座の怪人を見ようかなーと言っていたので便乗した。
2日前にチケットを調べて購入。90ドル。席は前から15列目くらいだが、オーケストラのちょっと高くなっているところのすぐ後ろなので、割と見やすい。
わくわくしながら迎えた舞台。
……
……あれ?もしやマイク壊れてる??と最初心配になった。そしてその心配は彼特有の持ち味っぽいということに、2幕目でやっと気がついた。
特に歌い始めに声がめちゃくちゃ細い。最初の見せ場とも言える「The Phantom of the Opera」で「あれ??」と思ってから、最後までその違和感が消えることがなかったのである…
こちらは、ラミンさんの力強いファントムに慣れているというのもあって(たぶん30回は聞いている)、彼の表現しようとしているファントムがなんとなく違うなあと思ってしまったのだった。ネットで調べると、彼の名前とともに歌が良かった!と書いてあるレビューもあるので、この日調子が悪かっただけなのかもしれない。

こういう静かな曲は彼の繊細な声がいいかんじなのだが。(リンク)
あと、この日の舞台では、ファントムが出たー!という発砲シーンで、カチッという音がして終わったというアクシデントもあった。


2014年5月16日(金) 20:00
先日のヒューさんのファントムが5月頭で終わるというのを見たときに、
「5月13日からのファントムはノーム・ルイス(Norm Lewis)さん、クリスティーヌはシエラ・ボーゲス(Sierra Boggess)さんです」
とアナウンスがされていた。
…ん??シエラ・ボーゲス??
うおおおおおおおおお、わたしがすり切れんばかりに聞いているロンドンのオペラ座の怪人25周年公演のクリスティーヌの人ではないか!(=一番上にある動画に出ている女性)
さらにノームさんは「ブロードウェイで初の黒人ファントム!」とニュースになっている。しかもこれまた大好きなロンドンのレミゼラブルの25周年コンサートでジャヴェールをやっている人だということが発覚!


いやーこれ、ほんとにジャヴェールの存在感が半端ないんだよねーーー。(リンクはこちら)
ということで、今回は絶対に代役にならないように調べた。シエラさんはTwitterで「I'm doing Tuesday thru Saturday (No Monday or Saturday matinee)」と発言していて、Playbillのウェブサイトに、「ノームさんは毎日出てる」とある。
「TodayTix」というアプリで前日にチケットを購入。75ドル。T列、オーケストラの後ろから数えた方が早いような席だが仕方あるまい。

この席、上にMezzanineシートがせり出しているので、音の反響具合はめちゃくちゃいい。
ファントムとクリスティーヌが邂逅する場面から、地下水路に行って…というところの圧倒的な歌の力にすっかりやられた。これまでのはなんだったの?というくらいの差があった。
3回目にして、この演目はクリスティーヌ役の人の負担がものすごいということに気づいた。もちろん、どの役の人も大事だけど、クリスティーヌは出番が半端なく多い。多いし、歌のキーはめちゃくちゃ高いし、最初のバレエっぽい動きから、歌、ファントムやラウルとの絡みまで、大変だ。それらを完璧にこなすシエラさんは、もうさすがだなあとしか言いようがない。
逆に言うと、ファントムは出てこないシーンも多いので、出てきたときにどれだけ印象を残せるかが鍵なのかもしれないと感じた。ノームさんのファントムは、最後の部分でものすごく荒っぽく、子供っぽくなる。それがクリスティーヌとの対比で「愛を与える人」と「愛されたい人」を表現していて、感動せざるを得ない。
しかしだ。完璧な演技を、オーケストラが台無しにしかけているように感じた。速い!速すぎる。
いわゆる聞かせるところの「The Music of the Night」とか、「All I ask of You」とか、動きが多い「The Point of No Return」はもうちょっと速度を落としていいんじゃないかなあ。特に「The Point of No Return」ではオーケストラが速すぎて演技が追いついてなかったように見受けられた。
あと、残念だったのは、後ろの方の席だったから、おしゃべりしてる人とか、咳や咳払い、スペイン語のオーディオガイドの音が大きすぎる人がいたことだ。
さらに、ラウル役の人が代役だった。もうラウル役の人は過去2回見てるからいいんだけど、ここまでファントムとクリスティーヌが素晴らしいと、スタメン&いい席で見たいなあと思ってしまうのであった。
DVDになったら絶対買う。25周年なのでお願いしたいところである。


とりあえずロンドンの25周年は素晴らしいので超おすすめ。

ロンドンかーと今のキャストを調べてみたら、アルゼンチンで勉強したというファントム役の人が気になり始めてしまった。


なかなか実際の舞台の動画が出てこないあたりも気になる。(リンクはこちら)
気になるではないか…行っちゃうか?ロンドン。行っちゃうのか…?

ともあれ、相変わらず、はまったものには自ら進んでずぶずぶ行くという性格を再確認した。
ああ、ミュージカル沼が見える…


◆◆◆◆◆◆
過去の参考記事
『レ・ミゼラブル初日プレビュー公演を観てきた!』
『MAMMA MIA!でブロードウェイ観劇デビュー』

※この他にも色々見てるのに、あんまりブログに書いてないなーということに気づいたので、今度チケットの購入から情報サイトまで、色々まとめようと思った。

◆◆◆◆◆◆
(2014/6/28追記)

2014年6月27日(金) 20:00
う、うっかり最前列が取れたので行ってしまった…かなり斜めだったけど。99ドル。

わーシャンデリアが目の前よー。オーケストラピットものぞけるわーーー。
かなり斜めなので、ファントムが鏡の中に登場するシーンとか、見えないところもあったけど、4回目なので仕掛けとかオーケストラとかを見ながらお話も、という楽しみ方ができた。最前列なので、音がばっちりなのもあって、なんだかいつもより英語が聞き取れた気もする。しかし、隣に座っていた日本人らしきおばさまふたりは「見えない!前過ぎたわねー」とちょっと不満そうだった。
相変わらずノームさんとシエラさんの歌と縁起が素敵だった。あと、前回「オーケストラ速すぎ!」と書いたけれど、だいぶ息が合ってきている感じ。同じキャストでも時間経過によって全然変わるんだなあ、というのを体験できたのでよかった。
…けど、やっぱりこれはミュージカル沼にはまっている気がする。

この日もらったPlaybill(キャストとかが載っている冊子)はプライドバージョンでした。

でもって、中にはノームさんのインタビューが!きゃーーー。
ファントムは絶対にやりたい役だったということや、若い頃は歌うことや演じることにそこまで惹かれていなかったことなどが語られている中で、ふと気になったのは、「オーディションのときのノームさんは、非常に集中していて、エロティックだった」という監督の言葉が書かれていたこと。
それを読んで、「こんな大物でもオーディションやるんだ…」というのにびっくりしつつも妥当なのかもな、と思った。
ブロードウェイのレベルはそうやって保たれているのかもしれない。

ちなみにこのPlaybillによると、最近ノームさんは月曜日は出ていないそうだ。行かれる方はお気をつけてーー。


◆◆◆◆◆◆
(2014/9/4 追記)
ノームさんは、来年2015年1月末まで契約を延ばしたそう。
シエラさんの後任は以前クリスティーヌ役をやっていた、マリー・ミシェル・パターソンさんだそうです。

Tony Nominee Norm Lewis Extends Run in THE PHANTOM OF THE OPERA; Sierra Boggess' Successor Announced

27周年公演行きたいな…

8 件のコメント:

  1. レミゼもオペラ座の怪人も大好きなすももと申します。
    ノームファントムとシエラクリスティーヌ観られたんですね!うらやましいです。ラミンジャヴェも!!素敵ですね。

    ラミンジャヴェは2年前ロンドンで見たんですが、そのときは若いなーって印象だったんですけれども、今はトロントも経験して熟してきたような感じがするのでまたみたいなと思ってるんですが。
    ちょうど、NYかロンドンのどちらかでオペラ座とレミゼを両方観劇しようと思って、ラミンジャンバルジャン、ノームファントム、シエラクリスティーヌを泣く泣くあきらめて、ロンドンのGeronimoファントムを今週見に行く予定にしてまして。Geronimoさんの話もブログにあがってたので嬉しくって!
    ご存知かもなんですが、Geronimoさんはたしかtwitterには8月までってあったので、ロンドンよかったら是非に!
    それにしても、今、マッキントッシュさんはブロードウェイに力いれてるんですかね、すごい人たちがたくさんブロードウェイでやってるので、今にでも本当はNYに見に行きたいのですー!

    また、観劇されたときのブログ楽しみにしてます。

    返信削除
  2. すももさん
    こんにちは!コメントありがとうございます。
    おおーーロンドン観に行かれるんですねーいいですねえ。感想を聞かせていただけると嬉しいです!8月までか…ちょっと悩んでみます!(笑)
    レミゼとファントム、やっぱりいいですよねー。現代劇も観たのですが、やっぱり昔のパリ物に落ち着いてしまいます。ラミンさんも、ノームさんも、シエラさんも超よかったので、ぜひブロードウェイ上陸をご検討くださいー!
    観劇ブログ、かなりたまっているのでちょこちょこ書いていくようにしますので、よろしくお願いしますー!

    返信削除
  3. ロンドンから帰ってきました!
    レミゼはほんとに最高でした!
    また行きたいんですが・・・、なんと!楽しみにしていたGeronimoさんが休演でした…。
    前週はお休みなのは知ってたんですけれど、まさか、当日行われたWest end live 2014も代役だったんで、びっくりです...。ま、仕方ないですね。
    でも、ラウルもかっこよくて上手くて、クリスティーヌも可愛いし、代役のScottさんも初めてみるタイプのファントムだったように思いますけれど、違いがいろいろあって見れてよかったって思いました。

    そして、もうあきらめていたNYなんですけれど、奇遇にも、親が別件でNYに行きたくて連れてって欲しいって話がでてきたので、もしかしたらBWも行けるかもしれないんです!ノームさんとシエラの契約が数か月だったように思うので、間に合うとよいのですが…。

    また実現できる日を夢見て、NY情報いろいろ知りたいので、また、ブログ覗かせてください!
    ブログ、楽しみにしてます!

    返信削除
  4. すももさん、お帰りなさい!
    あらららーー休演でしたか!舞台は生ものなので仕方ないですけど、残念でしたねえ。
    代役も巡り合わせで、思わぬ素敵な人を見つけられることがあっていいですよね。

    そして、ニューヨークに来られるかもしれないんですか!おめでとうございます。
    最近あんまりニューヨーク情報を書いていないのですが、ちょぼちょぼ書いていきますので、引き続きよろしくお願いします☆

    返信削除
  5. 初めまして。
    ちょいと一言。4月29日のHugh Panaroファントムについて、弁解させて下さい。同日私も同シアターで観劇しました。4月半ばから体調を崩して無理を押しての最終公演に向けていたらしいです。通常であれば、感動されたはず。
    彼はセントルイスのレミゼでヴァルジャンを、Normはジャベールをコンビで演じています。二人の共演は他でも数回。
    ご覧になった日が絶好調のHughファントムで無かったのが残念です。

    マジェスティックシアターへ200回以上通ったファントム馬鹿より。

    返信削除
  6. 匿名さん、初めまして!
    やっぱりあの日は調子が悪かったんですね。彼の歌声を絶賛するレビューをたくさん読んでいたので、普段のパフォーマンスが見られなくて残念でした。それも含めて生の舞台ですよねえ…
    別の機会に見られるのを楽しみにしたいと思います!

    返信削除
  7. 今度ニューヨークでブロードウェイを見る予定なのでご意見お聞かせください
    オペラ座の怪人なのですが、オーケストラ席のB列真ん中付近かフロントメザニン席のB列9~13番(左端)であればどちらの方がいいと思われますか?

    返信削除
  8. 匿名さん
    はじめまして!
    メザニンで見たことがないのでなんとも言えないのですが、斜めよりは真ん中、というのがわたしがいつも席を選ぶ基準です。ご参考になれば嬉しいです。

    返信削除