パリへ行ってきた!
もう何回目だろうか。初めてその地を踏んだ2007年以来、結構な頻度で行っている場所である。
パリといえばそのおしゃれさとグルメっぷりで全世界の女子のみならず男子の心もがっつりつかんでいる花の都だが、わたしの場合、『ベルサイユのばら』と『のだめカンタービレ』のおかげで行きたくなって、実際行ってみたらまんまとはまって、そこからフランス語を勉強して…なんて歴史はちょっと秘密にしておきたい恥部である。
ちなみにわたしの夫は『マスターキートン』を読んでロンドンに憧れて、留学して…という歴史の持ち主なので、なんとも似た者夫婦と言えよう。
好きなことへの情熱ってすごい。
マリーアントワネット様が投獄されていたコンシュルジュリーとか、
iPadを模した巨大な電光掲示板!?
ボタンのところをよく見てみると…
パリ交通公団(RATP = Régie Autonome des Transports Parisiens)のマーク…
おちゃめっていうか、なんか訴えられたら負けそうなんですけど大丈夫ですか、と余計な心配をするいちパリファン。
ちなみに、ニューヨークや東京にあふれるデジタルサイネージだが、パリではまだ数が少ないように感じる。
うまく書き表せないのだが、町にある看板はロール式の一定時間おきにぐるっと回って正面に出る広告が変わるタイプのものが中心だった。
(どなたか、英語でも日本語でもフランス語でも、あの看板の名前をご存知でしたら教えてください)
また、ルーブル美術館にも、IT化の波が到達していた。
美術館のガイドをしてくれる3DSソフトである。
ハードコアゲーマーの夫はもちろんマイ本体を持参してソフトを購入したが、3DSを持っていない人は本体ごと5ユーロで借りられる。
館内の道案内をしてくれるし、作品の前に来ると近接したことを感知して音声ガイドが案内される。
ちなみにこれはフランス王家の戴冠式で使われた剣だそうだ。ベルばらの世界…!!
Coronation sword and scabbard of the Kings of France(Louvre)
ゆっくり進む時間と、のんびりIT化する町はなかなか居心地がよさそう、とかニューヨークの行き過ぎた資本原理主義に疲れたぐうたらサラリーマンのわたしは思ってしまうのだが、フランスの若者は比較的安い税金と仕事を求めてロンドンへ向かっている、という記事があった。
Vive Londres! (Newsweek)
ロンドンに住んでいるフランス人は30万人から40万人、それに対してパリに住んでいるイギリス人が8500人、というあたりでも、一方的な流入具合が見てとれる。
今回パリで会ったイタリア在住の友達が、
「イタリアは老後に住むならいいけど、この居心地の良さに慣れてしまうと、ほかの場所へ行けなくなる。若いうちにチャレンジした方がいいのかもしれない」
というようなことを言っていたのだが、これはフランスにも言えることではないだろうか。
確かに悩みどころである。隠居したかのように、のんびりしててご飯がおいしいところで住みたいと思うのは、30代ではまだ早いのだろうか?しかし、毎日ぎらぎらせかせかした社会にいるのは疲れる。もうこうなったら別荘…?とかありえない妄想だけが広がる。
悩みは尽きないが、いろいろ試行錯誤して、そのとき自分がやりたいことをきちんと考えて、そのための努力は惜しまないことなのかなあ、という気がしたのであった。
ともあれ、今は、バゲットが食べたい。
もう何回目だろうか。初めてその地を踏んだ2007年以来、結構な頻度で行っている場所である。
パリといえばそのおしゃれさとグルメっぷりで全世界の女子のみならず男子の心もがっつりつかんでいる花の都だが、わたしの場合、『ベルサイユのばら』と『のだめカンタービレ』のおかげで行きたくなって、実際行ってみたらまんまとはまって、そこからフランス語を勉強して…なんて歴史はちょっと秘密にしておきたい恥部である。
ちなみにわたしの夫は『マスターキートン』を読んでロンドンに憧れて、留学して…という歴史の持ち主なので、なんとも似た者夫婦と言えよう。
好きなことへの情熱ってすごい。
マリーアントワネット様が投獄されていたコンシュルジュリーとか、
のだめと千秋先輩が住んでいたアパルトマンのロードオブザリング門とか、以前も見たことがあるのだが、改めて夫と一緒に復習した。
ロードオブザリング門、7年ほど前に見たときは原作の通り真っ赤だったのに、茶色く塗られていた。
今回、パリへ行ってみて、自分がだいぶニューヨークの生活に染まっているんだなあということを感じた。
主に以下の4点である。
--------
1. 入国審査が超ゆるい
アメリカに来てから嫌いになり、トラウマとなったもの。それが入国審査!
どこの空港でもあまりいい思い出がない。
マイアミでは早朝4時に到着してから寝不足のまま2時間待たされ、DCでは1時間45分待たされて乗継便に乗り遅れ、JFKでは1時間半待たされたあげく、「今回は通してやるけど、常にVisaの書類もってろや」と舌打ちされ、ああ、もういやです…
こんな経験から、Passport Controlと見ると緊張で身体が固くなってしまうわたしだが、シャルルドゴール空港での入国審査の行列のところで「待ち時間:4分」という表示がされていたときには驚いた。
この行列なのに4分??というのもあるが、フランスなのに、待ち時間表示とかしてる!!!という点にびっくりである。(ステレオタイプですみません)
いぶかしげに並んでいたのだが、まんまと4分くらいで順番がやってきたのである。係の人に「ボンジュール」と言ったら、別に何も聞かれずにスタンプをがちゃん!と押された。
…いいのかこれで。いいか別に。日本のパスポートの信頼度万歳ということにしておこう。
ともあれ、アメリカの自意識過剰っぷりを再確認したのであった。気持ちはわかるけど、どう見ても人畜無害なただの薄い顔の日本人(わたし)を詰問するのはやめてほしい…
2. ブランドものを持っている人が少ない。服装が地味。
以前も書いたが、わたしがニューヨークに引っ越してびっくりしたことのひとつに、フルメイク・ブランドものを持って街を歩く女性が多いという点があげられる。(過去記事)
街行く人のブランドの取り入れ方は日本とあまり変わらない。すっかりヴィトンのバッグを持ってモンクレールのダウンを着ているというような人の格好に見慣れてしまったのだが、そんな人はパリにはなかなかいないのであった。
また、ニューヨークみたいに、ゴールドや鮮やかな色をふんだんに使った格好をしている人があまりいない。ピンヒールを鳴り響かせて闊歩する人もいないし、スーツ&ネクタイで決めた男性も少ないような気がした。
3. 買い物はマイバッグがふつう
スーパーで買い物をしたとき、「袋いる?」と聞かれて、ヨーロッパ各地でのマイバッグ普及度を思い出した。
ニューヨークでは、頼まないとビニール袋に物をぼんぼん放り込まれる。さらに、ビニール袋の強度がしょぼいからということもあるだろうが、袋を2重にされることもある。やめてーー!資源がーーー!
ある日、日系スーパーで袋を2重にするのを断ったら、いろいろ理由をつけられて、聞き入れてもらえなかったこともある。レジの人、日本人なのにーーーー。わたしの心に息づく「もったいない精神」がずきずきと痛む。
ちょっと前にサンフランシスコへ行ったとき、「レジ袋いる?」と聞かれてびっくりしたので、これはアメリカというよりニューヨーク、もしくはマンハッタンの問題かもしれない。MOTTAINAIは世界を救うんだよ…!!
4. 時間の流れがゆっくり
ニューヨークに比べるとパリは時間の流れがゆるい。
時間の流れがゆるい場所は東南アジアとか南米とかたくさんあるのだが、なんというかパリは都会の余裕をかんじさせるゆるさである。
たとえば食事のとき、ニューヨークだとレストランに入った瞬間から店員さんが進行状況を逐一確認して、なんとか回転率を上げようと苦心している様子が見受けられる。
しかしパリでは、まずあまり店員さんが来ないし、その結果、オーダーを伝えるのに20分くらいかかったりする。(たぶんこれがいやだという人も多くいるだろう)
食事をした後もコーヒーや飲み物が下げられることはないし、下げたとしても改めて言わないとお会計を持ってこない。結果、4時間とか5時間とか平気で居座れてしまう。
あるビストロで食事をしたとき、店員さんがまかないを食べて、お店の掃除も始めたのに、お会計をせかされなかったのはびっくりした。
--------
ともあれ、アメリカはマーケティングで大衆の心を惑わせて、大量消費させて、無理矢理にでも経済成長させている感がある。
パリにももちろんマーケティングはあるだろう。メトロには広告がいっぱいだし。でもどこか、
「経済成長よりも、毎日おいしいご飯がまったり食べられればいいよね」
みたいな余裕を感じるのであった。
そんなパリだが、ゆっくりIT化の波が押し寄せているのかなあ、という気がしないでもない。
そのひとつに、メトロの駅で、以前はなかったこんなものを発見。
ボタンのところをよく見てみると…
パリ交通公団(RATP = Régie Autonome des Transports Parisiens)のマーク…
おちゃめっていうか、なんか訴えられたら負けそうなんですけど大丈夫ですか、と余計な心配をするいちパリファン。
ちなみに、ニューヨークや東京にあふれるデジタルサイネージだが、パリではまだ数が少ないように感じる。
うまく書き表せないのだが、町にある看板はロール式の一定時間おきにぐるっと回って正面に出る広告が変わるタイプのものが中心だった。
(どなたか、英語でも日本語でもフランス語でも、あの看板の名前をご存知でしたら教えてください)
また、ルーブル美術館にも、IT化の波が到達していた。
美術館のガイドをしてくれる3DSソフトである。
ハードコアゲーマーの夫はもちろんマイ本体を持参してソフトを購入したが、3DSを持っていない人は本体ごと5ユーロで借りられる。
館内の道案内をしてくれるし、作品の前に来ると近接したことを感知して音声ガイドが案内される。
ちなみにこれはフランス王家の戴冠式で使われた剣だそうだ。ベルばらの世界…!!
Coronation sword and scabbard of the Kings of France(Louvre)
Vive Londres! (Newsweek)
they are attracted by the benefits of a less regulated economy, more relaxed labor laws, a more meritocratic society, a lively business networking scene, a large pool of professional talent, and easier access to investment capital. And all this only a two-hour Eurostar train ride from London to Paris, making it easy to stay in touch with family and friends.記事では、フランスは雇用関連の法律が厳しい上に税金が高く、何かを始めるためにはコネクションが必要な社会なので、新しいビジネスをやるのなら絶対ロンドン!という気持ちの若者を紹介している。EU内なので特別な申請はいらないし、ユーロスターで2時間で行き来できるし、フランスの家族や友人との関係も維持したまま、チャレンジができるところがうけているのだろう。
It is being billed as the biggest French invasion since William the Conqueror arrived in 1066.
ロンドンに住んでいるフランス人は30万人から40万人、それに対してパリに住んでいるイギリス人が8500人、というあたりでも、一方的な流入具合が見てとれる。
今回パリで会ったイタリア在住の友達が、
「イタリアは老後に住むならいいけど、この居心地の良さに慣れてしまうと、ほかの場所へ行けなくなる。若いうちにチャレンジした方がいいのかもしれない」
というようなことを言っていたのだが、これはフランスにも言えることではないだろうか。
確かに悩みどころである。隠居したかのように、のんびりしててご飯がおいしいところで住みたいと思うのは、30代ではまだ早いのだろうか?しかし、毎日ぎらぎらせかせかした社会にいるのは疲れる。もうこうなったら別荘…?とかありえない妄想だけが広がる。
悩みは尽きないが、いろいろ試行錯誤して、そのとき自分がやりたいことをきちんと考えて、そのための努力は惜しまないことなのかなあ、という気がしたのであった。
ともあれ、今は、バゲットが食べたい。
0 件のコメント:
コメントを投稿