2019-03-28
2018-12-29
家庭内パンデミックのおそろしさを知る
冬。それはすべての子育て家庭が恐れる季節…。
12月のある日。起き上がったけど全身がだるくて鼻水が止まらない。わたしの場合、風邪になるときには喉が痛くなるという兆候があるのだが、この日は突然やってきた。運悪く、翌日は裁判所での面談、そしてその翌日は大きな仕事のしめきり…。
状況を総合的に判断し、完治を目指して1日休むことにした。しめきりに向けてカバーしてくれる同僚に感謝しかない。育児も家事も夫が全部やってくれた。
功を奏して翌日午前中は起き上がれたので厚着&マスクで裁判所へ。急いで帰って、午後は前日分を取り戻すために家で仕事。この日は以前から夫が外せない仕事を入れていたので、子を抱えながら在宅勤務。電話がかかってきたときに、ことらが声を出さないかひやひやしていたら、案の定「きゃーーう!」と声を上げた。「かわいいっすねー!」と相手に気遣われる。
さらにその翌日はしめきりなので出社するが、夫が忘年会なので打合せを途中で抜けて17時ダッシュで帰宅。翌日は遅れた仕事を取り戻すべく残業。鼻水止まらなくて絶不調だが、夫婦で調整の結果、1つだけに絞った忘年会はもったいない精神が働いて参加してしまう。
…なんてやっていたら治るわけもなく、その後3日間寝込むことになった。いつもだったらわたしの帰宅後、育児をバトンタッチをして夫が仕事にとりかかるのだが、それができない。遅れを取り戻すべく深夜まで働く夫。わたしがなんとか起き上がれるようになった頃、ことらが鼻水ずるずる、咳こんこん。なんとかやりすごせるか…!?と思ったところで、今度は夫がダウンしたのであった。
知識としては知っていた。「家庭内パンデミック」の恐ろしさ。誰かがウィルスを持ち込み、家族が順番に発症。やっと完治したと思ったら、別のウィルスに感染して無限ループ。本当になるんだなあ、と妙に感慨深かった。
思えば、夫とのふたり暮らしのときにふたりでダウンすることはなかった。ダウンしたら休むことや相手の看病に専念できるからである。しかし子どもがいると、ごはん、おむつ替え、お風呂、ぐずったときの対応、寝かしつけなどなど、なかなか休息や看病だけというわけにはいかない。だから治りづらい。これは無限ループするわけだと身をもって実感したのであった。
休んだときの仕事も、復活後に残業すればなんとか取り戻せていた。でも、育児で時間の制約があるので残業する手段がとれないことも多い。また、自分がやっている仕事を改めて見返してみると、これまでなんの障害もなく残業できたからできていたことも多い。今までの仕事のやり方はbrute-forceというか「力づく」感があって、変えなければいけないなあと思った。無理することで体調崩すリスクも上がるだろうし。
夫とわたしは、「育児で無理をしない」というモットーを共有している。しかし、完全ツーオペならなんとかなるとたかをくくって、「仕事も無理をしない」という話はしたことがなかった。「これからはちゃんと健康管理をしよう…」かすれ声で夫がつぶやいた。まったく同感だ。
2018-12-26
育児にメリットしかない専門家の家庭訪問
特別養子縁組で0歳児の「ことら(男・仮名)」がやってきた我が家。
子どもが来ると同時に、家族や友人などの訪問者が増えるというのは「あるある」だと思うが、我が家の場合はそれに加えて、各機関の方々がやってくる。各機関とは、
・児童相談所の児童福祉司さん、児童心理司さん
・支援団体のカウンセラーさん、保育士さん、助産師さん、看護師さん
・家庭裁判所の調査員さん
・申立をお願いしている弁護士さん
である。これがなかなかいいので、よいところを書いておきたい。
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■よいところ① 専門家に家のチェックをしてもらえる
まずはこれ。子どもを育てるにあたって、危険な箇所はないか専門家がチェックしてくれる。もちろん、母子手帳の中にも「起こりやすい事故」が書かれているんだけど、ふだんすごしている家をネガティブチェックするのはけっこう大変だし、複数の目で見てもらう方が断然効率がいい。我が家の場合、
・手が届くところに洗剤のストックがあるのは危ない(ドアロックをつける)
・床においてある観葉植物の土を食べちゃう(触れない場所に置く)
・姿見が倒れるかも(倒れないようにする)
なんていう指摘をもらった。子どもが動き始めてから気をつけることも多くて生まれてすぐでなくてもいいんだけど、生まれる前にやっておくと後が楽かもなーと思っている。
■よいところ② すぐに相談できる
訪問の時には絶対に「なにか困っていることとか、不安なことはないですか?」と聞かれる。めちゃくちゃ心強い。専門家が見ている子どもの数は桁が違うし、知識も豊富なので、聞いて正しい回答がすぐに得られるのは本当に助かる。ぐぐって素人の経験談が書かれているフォーラムを見てもやもやする時間よ、さようなら。
・泣いたときにすぐだっこすると抱き癖がつくと言われたけど放置した方がいいのか(思う存分だっこしていい)
・ミルク飲み過ぎか(全然大丈夫だった…)
あたりを相談した。他にも裁判や自治体の手続き、予防接種などについても完全サポート。助かる。
■よいところ③ 家が片付く
なんせ人がよくくるので、片付けやすい家にしようというインセンティブが働く。片付いている部屋は子どもに危なくないし、リラックスできるし、なによりルンバブルである…!! 片付けやすい家はこんまりメソッドを参考にしている。が、これは完全に趣味の世界なので、みんなそうするべきという話ではない。
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ということで、個人的にはメリットばかりの家庭訪問。「訪問」にかまえてしまう人が多いかもしれないが、うまく利用すれば親にも子にもいい機会になるので、養子の家だけでなく、すべての乳児がいる家でもっと頻繁にやっていいんじゃないかなと思う。助産師さんの派遣をワンタイムでやっている自治体があるが、その回数を増やすのはどうだろう。
本当に余談なのだが、今回の我が家のケースは訪問者が全員女性である。ふだん仕事をしていて、関わる全員が女性ということがまずない技術職なので、新鮮だった。保育士さんに女性が多いように、子ども関連の仕事だと女性が多いとかあるのかしらー。
追記:
トップの画像は我が家のモデムラックです。お花や季節のものを飾ったり、冬は無印のディフューザーも置いちゃったりして。後ろの壁がプロジェクター投影用なので、あんまり大きいものを置くと夫がそっと撤去している。
追記:
トップの画像は我が家のモデムラックです。お花や季節のものを飾ったり、冬は無印のディフューザーも置いちゃったりして。後ろの壁がプロジェクター投影用なので、あんまり大きいものを置くと夫がそっと撤去している。
ラベル:
50.育児,
51.養子,
52.役に立つかわからない育児ハック,
53.ことら日誌
2018-10-22
『朝が来る』読書感想文 〜つらいフィクションは現実の鏡〜
特別養子縁組を題材にした小説『朝が来る』を読んだ。最近、養子を迎えたところ(試用期間中)なので胸に迫るものがあり、文章にしてみることにした。(noteに書いた文章の再掲です)
ひとことで言うと「つらい」
解説には、「このラストシーンはとてつもなく強いリアリティがある。」と書かれている。しかし、この解説にはあまり同意できない。いい意味でドラマ感満載のラストシーンより、そこに至るまでのふたりの主人公、養親の佐都子と実親のひかりの境遇があまりにもリアリティに溢れていて、それがつらかった。
仕事から不妊治療、養子を検討するまで
たぶん、わたしの友達や30代中盤から後半の人がこの本を読んだら、佐都子に感情移入する人が多いかもしれない。仕事は楽しい、夫とふたりの生活もエンジョイしている。結婚◯年、気づいたら子どもがいない。これでいいのかと考えて、子どもがほしいと思い、不妊治療を始める。最初、夫は協力的でない。悩んだ挙句、高度な治療を始めて、結果に一喜一憂する。実家が心配と称して干渉してくる…
あー、書いててつらい。リアルすぎる。特別養子縁組に至るまでの佐都子夫婦の境遇は40代の足音が聞こえてくるわたしの周りで起きていることそのものだ。
特別養子縁組に至るまでの部分は経験した人は少ないかもしれないが、こちらもやっぱりリアリティに溢れている。特に、支援団体の説明会が迫真の描写と言える。会場の重苦しい空気、40代以降が中心の参加者、みんな不妊治療で追い込まれている、養子は「普通の家庭」からはやってこないという説明。ちなみに本作では割愛されていたが、現実では説明会の後でこれまた厳しい(団体による)審査があって、期待値が低い不妊治療ギャンブルとはまた違う、人にジャッジされるつらさもあったりする。
妊娠で追い詰められる若い女子
一方、中学生で妊娠して、子どもを産むことになるひかりの人生は、なかなか想像しづらいかもしれない。しかし、14歳以下の妊娠は30年前に比べたら増えているし(2015年で年間42件)、中絶数も変化していないそうだ。
本人の意思も確認せず、娘の妊娠を受け止められない母親が段取りをして、妊娠の事実がばれないように遠方の支援団体へ行かされる。出産した子どもを佐都子夫妻に託し、元の生活に戻ろうとするが、子どもの父親である彼氏はなかったことにしているし、高校受験にも失敗。家族との関係は悪化の一方で、高校在学中に家出してしまう。信頼できる人が誰もいない場所で、未成年のひかりはどんどん追い詰められていく。実子を託した佐都子が武蔵小杉のタワーマンションで幸せな日々を送っているのとは対照的で、若年妊娠の問題点を突きつけてくる。
フィクションだと知っておいてもらいたいこと
リアルだと言い続けたこの作品だが、すべての特別養子縁組がこうではないというところはつけ加えておきたい。特別養子縁組の支援団体は厚労省に届け出たところだけでも29あり、それぞれ方針が違う。
・ひかりが出産後、赤ちゃんを1回しか抱っこできなかった
・ひかりが佐都子の住所を知らされていなかった
・養親登録をしてからは避妊する、不妊治療をやめる必要がある
・養親登録にあたって、養親側の事情を考慮する(作中では、「個々の事情への対応を検討」と団体の人が言っている)
あたりは本当に団体によって異なるので、書き添えておく。
つらいフィクションは現実の鏡
作者は「報道やノンフィクションでないからこその、小説だから描けることというのもあると思うんです」と話しているが、本作はほとんど現実だ。だから読んでいてつらい。今日も日本のどこかで、子どもができないことで親族から責められる人、不妊治療の経過に一喜一憂する人、予期しない妊娠をしてしまった人とその家族がいる。彼らと子どもが幸せになれるように、後悔のない選択ができることを祈るばかりだ。
2018-10-04
3人家族になりました(試運転中)
産んでないけど、家族が増えました!
生まれたばかりの男の子が、わが家にやってきた。子育てはしたい。でも時間とお金とストレスがかかる妊活にはテンションが上がらない。そんなわたしたち夫婦は、最近、特別養子縁組の支援団体に登録したばかりだった。法律で定められている6ヶ月の監護期間を経て、実の家族になる予定だ。
特別養子縁組で子どもを受け入れるためには、法律で定められたそれなりのボリュームの研修を受ける必要がある。研修の科目を見てもらうと、妊娠したときに受ける両親学級とはけっこう中身が違いそうな感じがする。
【養子縁組里親研修の内容】
- 児童福祉論(講義)
- 養護原理(講義)
- 里親養育論(講義)
- 発達心理学(講義)
- 小児医学(講義)
- 里親養育援助技術(講義)
- 里親養育演習(講義・演習)
- 養育実習(実習)
(参考 厚労省)
子どもの持つ「よい環境の中で育てられる」権利や、保護者の養護を受けられない子どもを社会的に保護する「社会的養護」についても学んだ。
「養子を育てる」と伝えたときに、「自分で産んだ子をかわいがれないなんておかしい」と産みの母親を非難をする声がたまにある。もちろん、その妊娠が幸せなもので、生んで育てたいという人がいたら、その意志を尊重するように行政がサポートすることはとても重要だ。でも、そうじゃない妊娠・出産はどうしても発生してしまうだろう。その中で生まれた子どもと実の母親が幸せになるために、養子縁組というのは選択肢としてあるべきだ。
今回、急に育休を取ることになったが、友人や会社の人たちのサポートが手厚くて、感謝しかない。たくさんの人たちが祝福してくれたし、わたしたち夫婦の決断を勇気あると讃えてくれる声もあった。ベビーグッズもたくさんもらった。哺乳瓶とおむつくらいしか買ってないよ本当に。
また、養子縁組をすると伝えたときに、「今まで誰にも話したことないんだけど…」と前置きをして、自分の家族について話してくれる人がたくさんいたことも印象的だった。
また、養子縁組をすると伝えたときに、「今まで誰にも話したことないんだけど…」と前置きをして、自分の家族について話してくれる人がたくさんいたことも印象的だった。
「子どもがいないことを気にしていて、夫婦で養子縁組について考えたことがあるけど、うまくいかなかった。だから応援したい」
「経済的な理由で一番下の子どもを中絶しようと思った。でもとても立派に成長したので、やっぱり育ててよかったと夫婦で話した」
こんな話だ。割と仕事で成功しているおじさまたちからこんな話を聞いたので、そんな悩みがあったんだ…と驚いた。子育てについて思うところがあるのは子育て世代だけではないのだと気付かされた。「わかりあえる」と言ったら失礼かもしれないけど、目指す社会の姿を共有することはできるかもしれないと思った。
正直、まだ実感がわかないし、「息子」と呼ぶのもなんとなく気恥ずかしい。重い責任がのしかかった感もある。でも、毎日新しい発見があって、それを大好きで尊敬しているパートナーとわかちあうのはとても幸せだ。ここに至るまでの義実家とのバトルを忘れるくらい、充実した時間が流れていく…(遠い目)
わたしの人生を記した本があったら、新しい章に入った気がする。章のタイトルはまだない。
2018-02-18
ダイソンの軍門に下りそう
ダイソンのドライヤーを買ってしまった。
結婚当初に友達がくれたドライヤーが壊れたのだ。仕方ない。買うしかない。悩んだあげく、パナソニックの高級ドライヤーの2倍くらいの価格のダイソンに手を出した。わたしはマイナスイオンを信じていない。
さすが「家電界のアップル」と言われるだけあって、パッケージがとってもおしゃれ。
いたるところにdyson、dyson、dyson。ブランド押しが半端ない。さっそく使ってみた。
□いいところ
・髪の量多め、背中までの長さのわたしの髪を5分弱で乾かすパワー(前に使っていたドライヤーの半分くらいの時間)
・ヘッドが軽くて動かしやすい(モーターが持ち手部分にあるので)
・温度が低めなので、髪の毛が痛まなそう
□イマイチなところ
・不器用なわたしはアタッチメントをほとんど使わない
・風が強いので髪の毛が絡まる
アタッチメントの使い方はこちらの動画でどうぞ。いや使わないんだけど…
使い始めて1ヶ月ほど、前より癖毛が出づらくなったし、朝の寝癖直しも短時間で住むようになった。(なにより、5万円弱もしたので満足していると思い込まないといけない。それがたとえ認知のゆがみだろうとも…)
ドライヤーですっかりダイソンの魅力にとりつかれたところ、やはり結婚当初に買ったエレクトロラックスの掃除機のパワー不足が気になってきた。
か、買ってしまった…
v7はエントリーモデルのv6とハイエンドモデルのv8の間に位置づけられたモデル。店頭で試したところ、硬い床の猫砂を簡単に吸い取る! パワーはハイエンドじゃなくてもよさげ。フローリングオンリーの狭い我が家は30分もあれば3周くらいは掃除機がかけられるので、「フラッフィ」にした。(アニマルプロの方はカーペットとかの家におすすめだそうだ)
v6ユーザーの友達に「買ったその日にベッドのマットレスにかけたらやばかったよ…」と言い含められていたので、当然やってみた。(以下、汚い画像なので注意)
□いいところ
・超強力(猫砂も、目地の間の小麦粉も余裕!)
・そこそこ軽い
・ゴミ捨ての機構がかっこいい(↓)
□イマイチなところ
・指でスイッチを押し続けないといけない
・色がスーパーロボットっぽい(夫に「スーパーロボットだったら、シルバーの部分が白だよ」とつっこまれた)
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ところで、ダイソンのサポートはシリアルナンバーをwebから登録するのだが、何度やっても掃除機のものが入らない。 あきらめてサポートに電話したところ、
「他にダイソンの商品をお持ちの場合、webから登録できなくなっておりますので、お電話で承ります」
えええーーーー……この辺、家電界のアップルとしてもうちょっとがんばって、と思った。そしてさらに衝撃な事実が丁寧に告げられる。
「次回以降、もしダイソンの商品をお買い上げの場合、お電話いただければかなりお買い得な価格をお知らせできますので、ぜひご利用ください」
まじかーーーーー早く知りたかったよーーーーー。
さすがにもう買うものがない。しかし、次の夏の気候によっては……扇風機……ありえる……
2016-02-20
「女性活用」で男社会で利用されそうになったわたくし
年末からいろいろアイタタタな事件がたくさんありまして、2016年初のブログ投稿になってしまった…あ、あけましておめでとうございます!きゃー。
さて、最近日本では、「一億総活躍」とか「女性が輝く社会」とか、まぶしすぎて涙で明日が見えないお題目を掲げた取り組みが絶賛進行中。うざいなーと思いつつ、自分には関係ないと思っていた。活躍はしていないし、輝いてもいないが、ともあれフルタイムで働いて年金納めているし、悩みと言ったらコウノトリがいっこうにやってくる気配がなく、出生率1.8目標にはまったく貢献できなそうな上に、「仕事忙しいから、子供なんて無理だよねえ」みたいな勝手な哀れみを、あんまり自分のことを知らない人に投げかけられるくらいだったからである。
相変わらず無頓着なわたくし。駐在生活も3年が経って、鈍感なわたしでもわかるくらい、日本へ帰らなければいけない雰囲気が漂ってきていた。本社側の人事担当の上司に希望の部署を聞かれたので、今の仕事と連続性がある、本社の仕事をいくつか言っておいた。
1月のある日、その上司から、「春には異動する」と教えられた。どこに行くんですか?と聞いたところ、こんな風に返されたのである。
・まだ決まってないから具体的な場所は教えられない突然言われたわたしは、「ぽかーん」である。10年ちょっと働いて、さすがにいろいろわかっているはずのこの会社で、この条件に当てはまる部署がまったく思い浮かばなかったのである。
・でも東京じゃない。地方都市
・英語と、ある分野の技術力が必要なポジション
さらに、地方都市って。上にも書いたとおり、希望は本社の部署だったわけだが、それは自分のことだけでなく、夫がいるからである。確かに駐在員になって以降、夫はずっとわたしについてきてくれて、フリーで仕事をしているが、地方都市となるとちょっと勝手が違ってくる職種なのだ。というのも、夫のスキルが使える仕事はアメリカではたくさんあるが、日本だとほとんど東京にしかない。
そして一番謎だったのは、結婚しているとわかっているのに、妊娠率低下が叫ばれる微妙なお年頃の女性にひとことも相談せず、勝手に進めていた上司の常識だった。ちなみにこの上司、今まで女性の部下がいたことがないらしい。
こいつはだめだ…、と思ったわたしは、アメリカ人ボスに話し、日本にいる元上司や同僚にがんがんメールを送った。けっこうな情報を集めた結果、わたしは会社の「女性活用」施策のせいでこんな目に遭わされたということがわかってたのだ。顛末はおそらくこんな感じだ。
(1) ある支社が新しい部署を立ち上げようとしているもうつっこみどころが満載すぎて、どこからつっこんでいいかわからない。なんか書いててこんなところで働いているのか…と悲しくなってくる。
(2) これは、支社トップの鳴り物入りのグローバルプロジェクト。うまくいったらすごいけど、地雷だと思われている
(3) 自分の手は汚したくないけど、うまく行ったときのために恩を売っておきたいなーと思う人多数
(4) 最近「女性活用しろ」って言われてるから、立ち上げついでにメンバーを女性中心にしよう
(5) プロジェクトリーダーは、英語ができる女の子を引っ張ってきたけど、その人は営業で、技術者じゃない
(6) リーダーを助ける人を探すべく、英語ができる技術者いない?と社内で募集をかけるも、めぼしい人材見つからず(=そんな人は、地雷プロジェクトに行きたくない)
(7) 「支社に異動できる」+「女」+「英語」+「技術」な奴いない?と支社トップがえらい人に捜索願い
(8) 「おっ、これは恩を売れそうじゃん」と人質を差し出す奴発見!
もちろん、会社の一員としてはこのプロジェクトがうまくいってほしい。だけど、じゃあわたしがこのプロジェクトのために、単身赴任を考えたり、夫を扶養家族にしたいかと言われたら絶対にNOだ。というのも、
・ギャンブルの掛け金にされるほど、今の上司に恩義はないこんな仕打ちを受けて、生まれて初めて、あんまり眠れないし、食欲もないという日が続いた…わけではなかった。というのも、この状況を知った現在のボスや、東京の元上司たちが、いっせいに怒ってくれて、一瞬で支社行きの芽をつぶしてくれたからである。
・対価がない(別にお給料が上がったり、昇進するわけでもない)
・わたしは技術系だけど、その分野の経験はない
・今の仕事とも連続性がない、これまでの経験が使えない
・単身赴任なんかしたら、ますます妊娠の可能性が下がる
社内のシステム上に入っているスペックを見て、ひとことも本人と話さずに「アメリカにいる理系女子」というなんとなくの経歴だけで見定めた人たちに対し、ボスたちは、わたしの悩みや考えを聞いてくれて、一緒に仕事をした経験も踏まえて、代わりとなる次のステップを用意してくれたのだった。これについては感動を禁じえない。(でもさすがに初日は、「こんなことする人がいるんだ…」というのに衝撃を受けすぎて、眠れなかったし食べれなかった…)
…さすがにちょっと詳しく書きすぎた気もして怖いのだが、言いたいことは、
自分の評価のために、「女性活用」を利用するな。
ともあれ、プロジェクトの成功を東京からお祈りしております。
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05.考えたこと,
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