時事ネタというほどでもないけれど、ある日の記事が目に留まった。
三菱商事、育児中の在宅勤務導入 女性社員の支援拡充 (日経新聞)
どこか誇らしげに掲載されたこの記事、なんとなーく違和感を覚えていたのだが、その理由がわかった。同じような問題を扱っていながらも、まったく違う対応をしているこちらの記事をちょっと前に読んだからである。
FacebookとApple、女性社員の卵子凍結費用を負担(テッククランチ)
わたしには、同じような問題に対して、正反対のことをやっているように見えたのだった。
この取り組みの比較だが、どちらがいいとか悪いとかいう問題ではない。たとえば、「私は仕事そんなにやりたくないし、海外転勤を制限してもらえるのはうれしいわあー」っていう人もいるだろうし、「卵子凍結とか自然の摂理に反する!」って考える人もいるだろう。「卵子凍結させて、むちゃくちゃ働かせるんでしょう?」という不安もわかる。そしてたぶん実際そうなのだが、日本の企業と比べたらどうかはよくわからない…ただアメリカ人の友達と話していると、「もう日系企業はナシだよね…」という話によくなる、とだけ書いておきます。
わたしは、どのような選択肢であっても、選択肢が増えることは望ましいんじゃないかと思うのである。だって、わたしは海外駐在ストップされたらいい迷惑だと思うけど、その時期は妊活に専念したいって人もいるだろうし。卵子凍結に抵抗があっても、誰かは使いたいかもしれないし。どっちも余計なことしてくれるな!っていう人だっているだろうし。
しかしだ、三菱商事の取り組みは、なんで「女性」だけなんだろう?
例えば、子供ができた男性の側が、配偶者の都合に合わせて休める制度とか、そういう配慮はないんだろか。三菱商事の男性と結婚した女性は、社内外問わず、自分のキャリアを捨てて出産・子育てに専念しろということなのだろうか…そのうち、「待遇から見る理想の結婚相手 年収編、子育て編」なんてランキングが作られそうである。もうあるかも?
そう、夫婦別姓もわたしにとっては同じ問題だ。
だから「選択制」夫婦別姓に異論を唱える人の理屈は本当にわからんのだ。選択肢が増えるだけの問題で、あなたは選択しないかもしれないけど、選択したい人だっている。わたしのように。よく言われる子供がどうする、っていう問題だって、どうにでもなると思ってしまうのだが…。
おっと、「子供がいたら名字なんて、どうでもよくなるのよー☆」という、子なしには反撃できない鋭い一撃がどこかから聞こえてきたような気がするので、今日はこの辺で退散する。
三菱商事、育児中の在宅勤務導入 女性社員の支援拡充 (日経新聞)
三菱商事は4月から、仕事と子育ての両立をめざす女性社員を支援する制度を拡充する。在宅勤務制度を試験導入し、海外駐在のタイミングなどにも配慮する。同社は2006年から採用を増やした女性社員が結婚や出産の時期を迎え始めている。支援体制を整え女性の管理職登用などにつなげる。
三菱商事の女性社員比率は約25%。4月から取得時間などに上限のある在宅勤務制度を導入する。保護者会や授業参観などの行事に使える年3日間の「学校休暇(仮称)」を設けるほか、小学生を対象とした学童保育を実施する。外部の保育サービスを活用し、夏休みなど学校の長期休暇に社員の子供を預かる。
出産や育児がキャリア形成に影響しないよう、海外駐在の仕組みも見直す。子育てのタイミングを考慮し、女性社員の30歳前後の海外研修などを極力避ける「女性社員ファストキャリア」の導入などを検討している。
三菱商事は20年までに現在7.1%の女性管理職比率を10%以上にする目標を掲げる。11年からは一般職の採用も再開しており、「家庭と仕事を両立して長期で活躍してもらうことは重要」(三菱商事)として環境づくりを急ぐ。大手商社は女性管理職の割合が低く他業界に比べ女性活用で出遅れているとされる。
どこか誇らしげに掲載されたこの記事、なんとなーく違和感を覚えていたのだが、その理由がわかった。同じような問題を扱っていながらも、まったく違う対応をしているこちらの記事をちょっと前に読んだからである。
FacebookとApple、女性社員の卵子凍結費用を負担(テッククランチ)
FacebookとAppleは女性従業員が出産を先に延ばし、キャリア形成に専念しやすくしようとしている。両社は卵子凍結の費用を負担する。(中略)
手続きには最大1万ドル費用と毎年500ドルの保管料がかかる。Facebookは既に、卵子凍結のために最大2万ドルの特典を全女性従業員に提供しており、Appleも来年1月から、費用負担を開始する予定だ。
卵子凍結は、Appleが女性向けに提供している唯一の特典ではない。「われわれは、継続的に女性のための福祉を拡大している。育児休暇の延長、および不妊治療の一環としての卵子の凍結保存はその一部だ。当社では養子補助プログラムも提供しており、法に基づく養子縁組に係わる費用をAppleが補償する。Appleで働く女性が自分の人生のために最高の仕事をしつつ、最愛の家族を気にかけ、育てていける環境を作りたいと考えている」とApple広報担当者はメールで発表した。(中略)
30代の女性は、卵子凍結によって出産を延期できる可能性によって「力を得た」と感じることが、2013年に”Fertility and Sterility” に掲載された調査で報告されている。同じ調査で5人に1人が、職場の柔軟性のなさが、出産を遅らせる要因だと回答している。(後略)
わたしには、同じような問題に対して、正反対のことをやっているように見えたのだった。
この取り組みの比較だが、どちらがいいとか悪いとかいう問題ではない。たとえば、「私は仕事そんなにやりたくないし、海外転勤を制限してもらえるのはうれしいわあー」っていう人もいるだろうし、「卵子凍結とか自然の摂理に反する!」って考える人もいるだろう。「卵子凍結させて、むちゃくちゃ働かせるんでしょう?」という不安もわかる。そしてたぶん実際そうなのだが、日本の企業と比べたらどうかはよくわからない…ただアメリカ人の友達と話していると、「もう日系企業はナシだよね…」という話によくなる、とだけ書いておきます。
わたしは、どのような選択肢であっても、選択肢が増えることは望ましいんじゃないかと思うのである。だって、わたしは海外駐在ストップされたらいい迷惑だと思うけど、その時期は妊活に専念したいって人もいるだろうし。卵子凍結に抵抗があっても、誰かは使いたいかもしれないし。どっちも余計なことしてくれるな!っていう人だっているだろうし。
しかしだ、三菱商事の取り組みは、なんで「女性」だけなんだろう?
例えば、子供ができた男性の側が、配偶者の都合に合わせて休める制度とか、そういう配慮はないんだろか。三菱商事の男性と結婚した女性は、社内外問わず、自分のキャリアを捨てて出産・子育てに専念しろということなのだろうか…そのうち、「待遇から見る理想の結婚相手 年収編、子育て編」なんてランキングが作られそうである。もうあるかも?
そう、夫婦別姓もわたしにとっては同じ問題だ。
だから「選択制」夫婦別姓に異論を唱える人の理屈は本当にわからんのだ。選択肢が増えるだけの問題で、あなたは選択しないかもしれないけど、選択したい人だっている。わたしのように。よく言われる子供がどうする、っていう問題だって、どうにでもなると思ってしまうのだが…。
おっと、「子供がいたら名字なんて、どうでもよくなるのよー☆」という、子なしには反撃できない鋭い一撃がどこかから聞こえてきたような気がするので、今日はこの辺で退散する。